ブリヂストンの浜島裕英が、2010年のF1プレシーズンテストを振り返った。ブリヂストンはシーズン前テストの結果をどのように判断していますか?大きな変更点である幅の狭いフロントタイヤは十分機能し、F1マシンのグリップバランス改善に効果がありました。今月は十分なドライ走行ができなかったものの、チームは順調に進化してきました。私たちが目標としてきたドライ用コンパウンド4種類すべてのウォームアップ性能の向上も達成することができましたし、タイヤは新しく、重いマシンでもよく機能しています。
バルセロナではドライコンディションの重要性はどの程度大きかったのですか?ヘレスでは雨が続いたため、ここでドライ走行ができてよかったと思います。バレンシアで行った1回目のテストでもドライ走行ができましたが、参加したのが7チームだけだったので、十分な量のデータを集めることができませんでした。もしドライ走行を実施できたのがバレンシアだけだったとすると、バーレーンで確認しなければならないことがたくさん残ってしまったでしょう。もちろんバルセロナの気候も決して完璧だったわけではありません。初日は路面が粗く、2日目になってようやく十分なゴムがのるようになりましたが、3日目には雨が降ったので、テストには役に立ちませんでした。しかし、全体としてはこの最終テストは有益なものでした。ドライタイヤのパフォーマンスはどうでしたか?バルセロナでは4種類のコンパウンドすべてをテストしました。この時期の気温を考慮に入れれば、パフォーマンスは私たちの予想に一致するものでした。今週は日本の開発エンジニア・チームのよい仕事を確認することができました。スーパーソフトはこの厳しいサーキットには若干ソフトすぎましたが、それでもスーパーソフトタイヤを使ってよいテスト結果を得ることができました。多くの走行でソフトタイヤを使用し、チームも最新ルールに合わせた戦略オプションの評価を行うにあたり、ソフトタイヤを装着して長距離走行を行っていました。ミディアムコンパウンドとハードコンパウンドも良好な結果を残しました。2010年に向けて戦略面で考慮に入れなければならない重要な点は何でしょうか?レース中の給油がなくなるため、チームはピットストップ戦略をかなり慎重に検討することになるでしょう。近年のレースと比べて1スティントが長距離化する可能性も高くなります。それに合わせてタイヤのコンストラクションとコンパウンドを修正しています。もちろん予選トップ10までに入った場合には、予選で使ったタイヤをそのまま装着してレースをスタートしなければなりませんから、その点も考慮に入れる必要があります。シーズン序盤戦で実際にどのような展開が見られるか、興味深いものになるでしょう。