ブリヂストンが、2009年のF1第9戦 ドイツGPの展望をタイヤサプライヤーの立場から語った。ブリヂストンは、2年ぶりにドイツGPの舞台となるニュルブルクリンク・サーキットでミディアムとスーパーソフト両コンパウンドを使用する。ニュルブルクリンク・サーキットはブリヂストンにとって歴史的に重要な場所だ。1981年4月、ノルドシュライフェ・サーキット(ニュルブルクリンク・サーキットの北コース)で行われたフォーミュラ2選手権レースで、ティエリー・ブーツェンのブリヂストンタイヤ装着BMWエンジン搭載マーチ812マシンがトップで...
安川ひろし (ブリヂストン・モータースポーツ推進室長)「ドイツはブリヂストンにとって良いマーケットであり、ブランド知名度が大変高い地域の一つです。私たちのF1参戦はこのブランド知名度の向上に大いに貢献し、数多くの主要自動車メーカーの母国であるドイツで私たちは常に大きな支持を得ています。ブリヂストン・モータースポーツがレース参加を開始した活動初期の歴史に深く関わる場所を訪れることは、いつも楽しみなものです」浜島裕英 (ブリヂストンMS・MCタイヤ開発本部長)――ニュルブルクリンクの課題は何か?「ニュルブルクリンクは高速、中速、低速コーナーが混在している面白いレイアウトで、ドライバーとチームにとって適切なセットアップを見つけることが課題になります。私たちが用意するミディアムとスーパーソフトコンパウンドはレースをエキサイティングなものにするでしょう。セクター1とセクター3は、中間セクターよりもタイヤのグリップ力、トラクション、そしてブレーキ・パフォーマンスが必要になります。また高低差のあるエキサイティングなコースです。様々なライン取りが可能な第1コーナーでは、シケインがオーバーテイク・ポイントになります。ブレーキ・バランスも重要で、減速時にタイヤをロックさせたり、フラットスポットを作ったりしないよう注意する必要があります」――ニュルブルクリンクならではの気象条件への配慮はあるか?「私たちが前回このサーキットを訪れたときは、大変エキサイティングなウェットレースになりました。ドイツのアイフェル地方にあるニュルブルクリンクでは、しばしば予想できない天候の変化を経験することがあります。この時期は1年でもとても暑いのですが、たとえ夏であっても、私たちは以前ここでかなりの低温を経験したことがあります。ニュルブルクリンクでのブリヂストンの歴史を振り返ると、DTMレースがあった4月の週末に雪が降ったこともありました。ですから、まったく予想ができないのです」浜島裕英のF1 ドイツGP 解説「ニュルブルクリンクはタイヤにとってそんなに苦しいサーキットではないですね。ただ、バーレーンよりはタイヤにとってきついですから、ソフト側を上手く使いこなせるかが重要ですね」「注目は勝負所となるスタート直後の1コーナーと、シケイン(ターン13)。1コーナーで失敗すると、4コーナーで抜かれてしまいますから。その後はずっと抜けませんが、シケインの飛び込みでもインを刺されてしまいます。その後の最終コーナーも厳しく、ここで失敗するとまた1コーナーで抜かれる可能性がある。意外と抜きどころがありますよ」「あとは、ここに限った話ではありませんが、混み合った1コーナーでは幅広のフロントウイングがタイヤを切らないか心配ですね」「ブラウンGP追撃の最右翼、ベッテル選手を筆頭に、グロック選手、ハイドフェルド選手、ロズベルグ選手、スーティル選手と、多くのドライバーにとっての母国レースとなるドイツGP。彼ら「ドイツ勢」の走りに注目しましょう」開催日程:2009年 F1 ドイツGP
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