2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPの開幕を前に、各チームとドライバーが木曜日のメディアデーに臨んだ。選手権ではメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが66ポイント差で首位を独走。5連勝中の19歳はモナコGPでも圧巻の走りを見せており、今週末も優勝候補の筆頭とみられている。
一方で、多くのチームがこの週末に持ち込んだアップグレードの評価を重要視している。モナコやカナダは特殊な条件のサーキットだったため、伝統的な高速コーナーと長いストレートを併せ持つバルセロナで初めて真価が問われることになる。アントネッリ「タイトルは意識していない」アントネッリは選手権をリードする立場となった現在も冷静さを崩していない。「もちろん2年前に今の状況を想像できたかと聞かれたら、『君はクレイジーだ』と言ったと思う」「このポジションにいることを嬉しく思うし、チームにも感謝している。今年のマシンは素晴らしい」昨年の苦戦した時期については「自分自身を疑ったこともあった」と振り返ったが、今季は違うという。「今年は自分を疑っていない。ただ、自分がどこまで成長できるのかという疑問はまだ残っている」また、モナコGP後に港へ飛び込んだ祝勝シーンについては笑顔でこう語った。「水の中に何が入っていたのかは知りたくないね」「でも一生忘れない瞬間だった。とはいえモナコはもう過去のこと。今はバルセロナで再び勝つことだけを考えている」メルセデス優勢か ライバル勢も警戒アントネッリはカナダで投入したアップグレードの真価が、この週末に初めて明らかになると考えている。「カナダは気温が低すぎてパッケージの効果を完全には確認できなかった」「フェラーリは今週末に新しいパーツを投入してくるし、マクラーレンも強いだろう。暑くなればタイヤのデグラデーションが大きくなるし、マイアミで彼らは非常に速かった」チームメイトのジョージ・ラッセルも巻き返しを誓う。「僕はただ普通の週末を過ごしたいだけだ。幸運を求めているわけじゃない。ただ普通でいい」「モナコとマイアミでは自分のパフォーマンスが十分ではなかった。でもそれ以外の4戦は非常に良かったと思う」ラッセルはカナダでのチーム内バトルについても振り返り、「チームは僕とキミを信頼してくれているし、その信頼を失わせる理由はない」と語った。マクラーレンは苦境認める昨季このサーキットで優勝したマクラーレンだが、今年は状況が異なる。ランド・ノリスは現状を厳しく評価した。「モナコ予選で0.6〜0.7秒遅れていた状況で、優勝を期待するのは難しい」「弱点があることは明らかだし、それは小さな問題ではない。かなり大きな弱点だ」さらに、「いくつかのパーツが期待した性能を発揮していない」「理解するためのテストを続けているが、現時点ではシーズンのこの段階で望んでいた位置にはいない」と説明した。オスカー・ピアストリも同様の認識を示した。「信頼性で失ったポイントは取り返せる。でも性能不足で失ったポイントは取り返せない」「現時点ではパフォーマンス改善の方が大きな課題だ」フェルスタッペンは新PU投入レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは今週末、新しいパワーユニットを投入する。「新しいエンジンを使わないといけない。前のものはもう動かないんだ。そうしないとフレッド・フリントストーンみたいに足で走ることになる」と冗談を飛ばした。ただし競争力については慎重な姿勢を崩さない。「シーズン序盤の僕たちは高速コーナーでかなり弱かった」「マシンは大きく変わったけれど、ここが本当のテストになる」日曜日は高温が予想されているが、タイヤ挙動についても不透明だという。「この暑さの中でタイヤがどう機能するのか正直分からない」「まずはプラクティスで何が起きるのか理解することが重要だ」アストンマーティンは大型アップデート待ちアストンマーティンは今週末にアップデートを投入しない。ランス・ストロールによると、新パッケージは第11戦から第13戦の間に投入される見込みだ。「できるだけ早く投入したいが、まだ正確なタイミングは決まっていない」今季はエンジン振動や信頼性問題への対応が優先されており、まずはマシン理解を深めることに集中しているという。フェルナンド・アロンソは母国ファンへ向けてメッセージを送った。「おそらく僕にとって最後のバルセロナになる。みんなに感謝したい」「競争力はないし、Q1を長く走ることもないだろう。でも週末を楽しんでほしい」来季以降、このサーキットはベルギーGPとの隔年開催となるため、アロンソにとって最後のバルセロナ・カタルーニャGPとなる可能性が高い。ハースやアウディF1にとって重要な評価の場アップグレード評価という意味ではハースも重要な週末を迎える。エステバン・オコンは「今季の方向性を決める重要な週末」と位置づけた。「この週末がマシンを正しく評価する最初の機会になる」「開発面で何をすべきか、どこへ向かうべきかを判断するための重要なデータを得られるはずだ」アウディF1もモナコで見せた好調さを維持できるか注目される。ガブリエル・ボルトレトは「毎週末学習を続けている」と説明。「問題の多くは解決できたし、信頼性も向上している」「これは僕にとってもアウディにとっても成長のシーズンだ」と語った。暑さとアップデートが勝負を左右今週末のバルセロナは終始晴天が予想されており、決勝日は高温コンディションとなる見込みだ。タイヤマネジメントが重要になるのはもちろん、各チームが投入したアップデートの効果を見極める絶好の機会となる。5連勝中のアントネッリが勢いを維持するのか。それともフェラーリ、マクラーレン、レッドブル・レーシングが反撃の糸口を見つけるのか。金曜日のフリー走行1回目から、今季の勢力図を占う重要なデータ収集が始まる。
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