2026年F1世界選手権は今週末、バルセロナ・カタルーニャGPを迎える。各チームにとっては、1月にプレシーズンテストを実施した同じサーキットへの“再訪”となり、新世代マシンの進化度合いを比較する絶好の機会となる。ピレリは今大会に向けて、例年よりも1段階ソフト寄りとなるC2(ハード)、C3(ミディアム)、C4(ソフト)の3種類を選択。戦略の多様化とピットストップ回数の増加を狙った構成となっている。
また、伝統的に多くのアップデートが投入されるイベントでもあり、各チームが持ち込む新パーツの効果にも注目が集まる。バルセロナはマシン性能を測る重要な試金石バルセロナ・カタルーニャ・サーキットは全長4.657km。長いストレートと高速コーナーを兼ね備えた、F1カレンダーでも屈指の総合力が試されるコースとして知られている。14のコーナーの多くが高速域で構成されており、とりわけターン3と最終セクターではタイヤに大きな横荷重がかかる。右コーナーが9つ存在するため、左側タイヤへの負荷が特に大きいことも特徴だ。さらに路面は非常に粗く、摩耗と熱劣化の両面でタイヤへの要求が厳しい。フロントタイヤが性能面の制約となりやすく、レース中のタイヤマネジメントが重要な要素となる。今年は開催時期が例年より遅くなったことで、路面温度の上昇も予想されており、タイヤへの負荷はさらに増す可能性がある。ピレリは戦略の多様化を狙いソフト寄りの選択今大会で使用されるのはC2、C3、C4の3種類だ。バルセロナでは通常、より硬めのコンパウンドが選ばれる傾向にあるが、ピレリは今回あえてソフト寄りのレンジを投入した。これにより、複数回のピットストップやハードタイヤを含む戦略の採用を促進する狙いがある。また、ホイールリム周辺の設計変更にも注目が集まる。ホイールリムはタイヤ、ブレーキ、路面との熱交換に直接影響するため、温度管理の観点からパフォーマンス差を生む可能性がある。チームにとっては、1月に同サーキットで実施されたプレシーズンテストとの比較が容易であり、新パーツの効果を測る上で重要な判断材料となる。フェラーリやアストンマーティンらがタイヤテスト参加レース終了後の6月16日と17日には、ピレリによるスリックタイヤ開発テストが予定されている。この2日間のテストにはフェラーリ、アストンマーティン、そしてキャデラックF1が参加。2027年以降を見据えたタイヤ開発プログラムが進められる予定だ。2025年大会はソフト主体の戦略戦に昨年のバルセロナ戦では、20台中18台がソフトタイヤでスタートした。ピットレーンスタートとなった角田裕毅のみがミディアムタイヤを選択。大半のドライバーはソフト→ミディアム→ソフトという流れでレースを進めた。終盤のセーフティカー導入によって全車が追加ピットストップを実施し、レッドブル勢は計4回、それ以外の多くのドライバーは3回のタイヤ交換を行った。決勝でハードタイヤを使用したのは、最終スティントのマックス・フェルスタッペンのみだった。ハミルトンとシューマッハが最多勝記録を共有スペインで開催されるF1世界選手権の一戦は、2026年大会で通算56回目を迎える。1951年の初開催以来、ペドラルベス、モンジュイック、ヘレス、ハラマ、そしてバルセロナの5つのサーキットで開催されてきた。ドライバー別最多勝はミハエル・シューマッハとルイス・ハミルトンの6勝で並んでおり、マックス・フェルスタッペンが4勝で続く。コンストラクター別ではフェラーリが12勝でトップ。マクラーレンが9勝でそれに続いている。
全文を読む