アストンマーティンF1チームは、7月のF1ベルギーGPに向けて「Bスペック」と呼べるほど大規模なAMR26のアップデートを準備しているとの見方を否定した。この憶測は2026年F1マイアミGPのパドックで浮上した。アストンマーティンが同週末に空力アップデートを申告していなかったことが、その根拠のひとつとされた。
マイアミでアップデートなし “Bスペック説”が浮上マイアミGPでは、多くのチームが大規模なアップデートを投入した。FIAのリストでは、フェラーリが11点、マクラーレン、レッドブル、ウィリアムズがそれぞれ7点、レーシングブルズとアルピーヌがそれぞれ6点の改良パーツを申告していた。一方で、アストンマーティンは空力面のアップデートを持ち込まなかった。メルセデス、アウディ、ハースF1チームも小規模な変更にとどまったが、メルセデスはモントリオールでより大きなアップデートを投入する計画だとされている。現在のアストンマーティンは上位勢との差が大きく、現実的にはキャデラックとの争いに近い位置にいる。そのため、チーム代表であり技術面を率いるエイドリアン・ニューウェイが、レースごとに小規模な改良を重ねるのではなく、一度に大きな進化を目指しているという見方には一定の説得力があった。しかし、チーム側はベルギーGPのスパ・フランコルシャンに特別な意味があるとの見方を否定した。「“Bスペックカー”という言葉は、チーム内部では使っていない」とアストンマーティンの広報担当者はCrash.netに語った。「どのシーズンでも通常そうであるように、レースごとに開発は行われる。一部のレースでは、他よりも大きな変更が入ることもある」「マイアミにアップデートを予定していたことは一度もない。我々には何カ月も前から計画された開発戦略があり、アップデートは準備が整ったタイミングで、今後数カ月、そして各レースで投入される」否定したのは“開発停止”ではなく“特定レースへの集中投入”今回の発言で重要なのは、アストンマーティンが開発そのものを否定しているわけではない点だ。否定したのは、ベルギーGPを節目とする「Bスペック」構想という表現であり、アップデート投入自体は今後も継続される。マイアミで更新がなかった理由についても、ベルギーGPへの一点集中ではなく、もともとの開発計画に基づくものだと説明している。2026年シーズンのアストンマーティンは苦戦が続いているが、チーム内部では中長期的な改善に向けた開発が進められていることも示唆された。マイク・クラック「後方を走りたいレーサーはいない」マイアミGPの木曜日、トラックサイド責任者のマイク・クラックは、現在の競争状況がフェルナンド・アロンソとランス・ストロールにとって特に厳しいものであることを認めた。「我々は皆レーサーであり、フィールドの後方を走りたいとは思っていない」とマイク・クラックは語った。「だから年ごとに改善したいと思うものだが、問題があると分かったときには、現実を冷静に受け止めなければならない」「フラストレーションを抱えても意味はない。ただ、それが人間として自然な反応であることは認めなければならない。そして繰り返しになるが、最も表にさらされるのはドライバーたちだ」「以前にも述べたが、ランスやフェルナンドのような経験豊富なドライバーがフィールドの後方を走ることは、彼らの本来いるべき場所ではない。その点で、彼らには最大限の敬意を払わなければならない」「だから、我々が管理しなければならないフラストレーションのレベルは確かにある。一方で、彼らは素晴らしいプロフェッショナルでもあり、より良い時期が来ることも分かっている」アストンマーティンにとって、問題はアップデートの有無だけではない。大きな遅れを抱える現状で、どのタイミングで、どれだけ効果のある開発を投入できるかが問われている。チームは“Bスペック”という表現を否定したが、AMR26が今後数カ月でどこまで競争力を引き上げられるかには、引き続き注目が集まる。
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