2026年F1世界選手権をリードするメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが、元マネージャーのジョバンニ・ミナルディ氏から数百万ユーロ規模の損害賠償を求める訴訟を起こされていたことが明らかになった。ミナルディ氏は、アントネッリの幼少期からF1デビュー前までキャリア形成を支えたにもかかわらず、契約に基づく補償が支払われなかったと主張しており、現在イタリア・ボローニャの裁判所で民事訴訟が進行している。
アントネッリ育成を巡る契約トラブルが法廷へこの問題は約1年前から水面下で続いていた。ジョバンニ・ミナルディ氏は、名門ミナルディF1チーム創設者ジャンカルロ・ミナルディの息子で、アントネッリの初期キャリアをマネジメントしていた人物だ。アントネッリは2014年にミナルディ・マネジメントと契約。当時11歳だったアントネッリのためにフェラーリ・ジュニアプログラムのテスト参加を手配したが、当時のチーム代表マウリツィオ・アリバベーネから「まだ若すぎる」と判断され加入は実現しなかった。その後、2018年にメルセデスのジュニアプログラムへ加入。このタイミングでミナルディ氏との関係は終了し、以降はメルセデス代表のトト・ヴォルフがマネジメントを担うことになった。数百万ユーロ規模の補償請求報道によると、ミナルディ氏はハンガリーGPを前に、F1デビュー前の2025年以前にさかのぼる契約違反を理由として、未払い補償金と契約終了に伴う損害賠償を求める民事訴訟を正式に提起した。双方は和解交渉も行ってきたものの、提示された条件は折り合わず、現在も数百万ユーロ規模とされる請求額を巡って争いが続いている。代理人「長年の犠牲に見合う評価がなかった」イタリア通信社『Adnkronos』に対し、ミナルディ氏の代理人マッティア・グラッサーニ弁護士は次のように語った。「ジョバンニ・ミナルディは今回の件で非常に大きな苦痛を受けた。そして通常の司法手続きに訴える以外の選択肢は残されていなかった」「若いドライバーのために費やした長年の仕事、犠牲、投資は、はるかに大きな評価を受けるべきだった。通常の裁判こそ唯一の手段だった」さらに訴訟の経緯について次のように説明した。「この案件は約1年前から続く非常に複雑な事件で、すでに何度も審理が行われている。ジョバンニ・ミナルディとキミ・アントネッリ、そして未成年だった当時に契約へ関与した両親との間で締結されたマネジメント契約の違反が争点となっている」「ドライバーがメルセデスへ移籍した際、アントネッリ側は契約条件がもはや満たされていないと判断し、そこから紛争が始まった」「法廷外で解決する機会もあったが、提示された条件は元マネージャー側にとって受け入れられるものではなかった。妥協点は見いだせなかった」ヴォルフ代表やラグリュー氏が証言する可能性も今後の裁判では、当時アントネッリのマネジメントを引き継いだメルセデス代表トト・ヴォルフや、当時メルセデスの育成部門でドライバー発掘を担当し、現在はレッドブルへ移籍したグウェン・ラグリュー氏が証人として法廷に立つ可能性もある。今回の訴訟は、F1ランキング首位で夏休みに入ったアントネッリにとって、コース外で抱える大きな法的問題として注目を集めそうだ。