スクーデリア・アルファタウリのF1チーム代表を務めるフランツ・トストが、2023年F1第19戦アメリカGPの決勝を振り返った。決勝では、11番グリッドからスタートした角田裕毅がミディアムタイヤで競争力を発揮して10位でチェッカー。最後はソフトタイヤファステストラップを記録し、上位2台が失格となったことでアルファタウリの今季ベストリザルトとなる8位に昇格。5ポイントを獲得した。
ダニエル・リカルドは、マシンにダメージを負ったことでペースを失い、17位でレースを終えた。「今日はポイント圏内に戻れて良かった」とフランツ・トストはコメント。「2台のマシンで戦略を分けることにした。裕毅は2ストップ作戦で、ダニエルは1ストップ作戦だった。2台ともミディアムタイヤでスタートした」「裕毅は1周目に周(冠宇)にひとつポジションを奪われたが、2周目には周をオーバーテイクすることができ、その後は常にトップ10近くにつけていた。スピードもあったので、最初のスティントを延長し、17周目にピットインしてハードコンパウンドに交換した。アンダーステアを訴えながら少し苦戦していたので、あまり長くは走らず、新しいミディアムタイヤに交換した。これはアロンソを後ろに留めておくためでもあり、うまくいった。ピットストップの後、裕毅が前に出てきたが、アストンマーティンはスピードがありすぎたため、アロンソもストロールも裕毅をオーバーテイクすることができ、裕毅は11番手に後退。その後、アロンソがリタイアしたため、裕毅が10番手に浮上。アルボンとの差は20秒ほどあったため、チームはソフトタイヤに交換することを決定。彼はファステストラップを記録し、チームは2ポイントを獲得した(レース後の失格を考慮すると5ポイント)。ここ数戦は不運に見舞われてポイントも獲得できていなかったので、これは重要だ」「ダニエルに関しては、第1スティントの中盤に左フロントのブレーキダクトが破損するトラブルが発生し、空力に大きな影響を及ぼしてダウンフォースを大きく失ってしまった。マシンのバランスが崩れてしまい、いいパフォーマンスを発揮できなかった。セーフティカーが導入されることを想定して、ニュータイヤを履かせるために彼を呼び寄せたが、残念ながらそうはならなかった。このマシンの故障のせいで、より良いパフォーマンスを見せることができなかったことをダニエルに謝らなければならない。メキシコでは彼が戻ってくると確信しているし、マシンが信頼できるものであることを願っている」「我々が導入しているアップグレードはうまく機能しているようだ。空力部門もいい仕事をしてくれたし、マシンのフロアを新しくしたことでパフォーマンスも向上した。チーム全体がよくやった。シーズンの終わりまでこのレベルを維持できることを願っている。トリプルヘッダーということで、この2ポイント(レース後の失格で5ポイント)を獲得できたことは、チームにとって非常に重要なことだった」角田裕毅の5ポイントによって、スクーデリア・アルファタウリは、ランキング9位のハースF1チームとの差を2ポイントまで縮めた。