マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、今週末のF1メキシコGPでホンダの最新エンジンを使用することになるようだ。先週末のF1アメリカGPで、フェルナンド・アロンソは、トップ10圏内を走行していた25周目にMGU-Hが発生し、ピットに戻ってリタイアを強いられた。
ホンダは、F1アメリカGPにアップデート版エンジンを持ち込んでいたが、エンジンの走行距離が寿命を迎えて交換が必要だったストフェル・バンドーンにのみ新型エンジンを搭載。その結果、ストフェル・バンドーンは、5グリッド降格を科せられ、その後、決勝前にMGU-Hに問題が発生してパワーユニット一式を交換したことでグリッド降格が30グリッドに増加し、最後尾グリッドからスタート。12位でレースを終えた。フェルナンド・アロンソに関しては、ホンダはグリッド降格ペナルティを避けるために、現在のパワーユニットをシーズン最終戦まで走らせることを望んでおり、アップデート版エンジンをアロンソには搭載しないことを予定していた。しかし、ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、F1アメリカGPでのMGU-Hの故障により、いずれにしろ交換によるグリッドペナルティが科せられることで、F1メキシコGPでフェルナンド・アロンソにも最新エンジンを搭載することになると述べた。「そうですね。ペナルティを科せられることになると思いますので、メキシコで新しいエンジンを投入したほうがよいでしょう」と Autosport にコメント。ホンダは、フェルナンド・アロンソのMGU-Hの問題は、決勝レース前にストフェル・バンドーンに検知したものと類似したものだと考えている。過去数戦ではホンダのパワーユニットの信頼性は比較的安定していたが、今シーズンはMGU-Hの故障が多発している。ここ最近では比較的安定していたパワーユニットの信頼性の問題が、この週末に複数発生してしまったことを非常に残念に思っています」と長谷川祐介はコメント。「次のレースが来週末に迫っていることもあるので、HRDさくらと一緒になり、早急に原因の分析を進めます」「(バンドーンとアロンソは)類似した問題のように見えますが、正確には分っていません。回転系の問題のように見えます」「ストフェルのMGU-Hの方が走行距離が多く、今回のイベントの最後で寿命を迎えるだろうことはわかっていました。ですが、故障するとは予想していませんでした」「フェルナンドのものは鈴鹿で導入したばかりであるため、非常に走行距離は低いです」長谷川祐介は、フェルナンド・アロンソの故障と、ストフェル・バンドーンのグリッド降格ペナルティがなければ、F1アメリカGPでポイントを獲得できていたはずだと感じている。「我々のはそれなりに良いパフォーマンスを発揮していました。問題が発生しなければ、フェルナンドはポイントを獲得していたと思います。6位もしくは7位でフィニッシュできていたでしょう。ストフェルも14番グリッドからスタートしていれば、ポイントを狙えたと思います」ホンダの現在のパワーユニットは“スペック3.8”と呼ばれるもの。今シーズン、ホンダは”スペック4”とアップデートを計画してはいたものの、マクラーレンとのパートナーシップは今シーズン限りで終了することもあり導入される可能性は低い。スペック4の開発はトロ・ロッソに提供する2018年型のパワーユニットに生かされることになるだろう。関連:2017 F1メキシコGP テレビ放送時間&タイムスケジュール