角田裕毅のF1残留を巡って、ホンダの動向が最大の焦点となっている。Motorsportは、ホンダが今季末でレッドブルとの提携を終了し、来季からアストンマーティンにエンジンを供給することになっても、角田裕毅を「個人スポンサー」として支援し続ける可能性があると報じた。この支援はレーシングブルズ残留を後押しする要素になるとされており、角田裕毅のF1キャリアの行方に直接的な影響を及ぼす見通しだ。
レッドブルはまだ2026年のドライバーラインナップを最終決定していないが、方向性は明確だとされる。アイザック・ハジャーがマックス・フェルスタッペンのチームメイトに昇格することが「よほどの異常事態が起きない限り」確実視されており、角田裕毅は長年追い続けてきたシートを失う可能性が濃厚になっている。ここまでの9戦でわずか1度しかポイントを獲得できていない角田裕毅が状況を覆すには、「卓越した」成績を重ねることが必要と報じられている。同時に、アービッド・リンドブラッドがF2からステップアップしてレーシングブルズに加入することが見込まれており、残された1つのシートを巡って角田裕毅とリアム・ローソンが直接競う形になっている。今週の報道では、角田裕毅には「わずかな優位性」があるとされ、ローラン・メキースの継続的な支持も後押しとなっている。ただし、ホンダが来季からレッドブルではなくアストンマーティンにパワーユニットを供給することに伴い、角田裕毅の立場は複雑になっている。アルピーヌ移籍の可能性も取り沙汰されているが「望み薄」とされ、むしろフランコ・コラピントにとって脅威となるのはリザーブドライバーのポール・アーロンだとされる。アストンマーティンではフェルナンド・アロンソとランス・ストロールが契約下にあるため、レースシート獲得の余地はないものの、バックアップ的な役割を担う可能性は「現実的」と見られている。それでも、ホンダが角田裕毅の「個人スポンサー」として支援を継続すれば、レーシングブルズ残留の可能性は大きく高まることになる。角田裕毅自身もファエンツァのチーム復帰に前向きであり、F1に留まるための最も現実的な道と考えている。さらに、元チームメイトのピエール・ガスリーが角田裕毅のアルピーヌ加入を望んでいるとの報道もある。2021年と2022年にアルファタウリで共に走った両者は良好な関係を築いており、ガスリーは角田裕毅に「外部の雑音を遮断し、トラック上でのパフォーマンスに集中するように」と助言している。比較的静かな今季のドライバー市場の中で、レッドブルの来季体制は最大の話題となっている。マックス・フェルスタッペンがチームを支えている一方で、角田裕毅の不振がコンストラクターズ選手権4位にチームを留めており、その影響でスタッフのボーナスにも響く可能性があると指摘されている。こうした厳しい状況の中でも、ホンダの後押しが角田裕毅のキャリア継続における決定的な要素になり得る。
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