角田裕毅がF1キャリア5年目にしていまだ表彰台に到達していないことについて元F1ワールドチャンピオンのデイモン・ヒルは「信じられない」と驚きを示した。ニコ・ヒュルケンベルグがイギリスGPでF1通算239戦目にして初の表彰台を獲得したことを受けて、未だに表彰台経験がないF1ドライバーたちに注目が集まっている。その中で、角田裕毅は「グランプリ出走数が多いにもかかわらず表彰台未経験のドライバー」ランキングで歴代4位に浮上。現役ドライバーの中では最多となっている。
F1グランプリ出走数が多いにもかかわらず、表彰台を経験していないドライバーの上位は以下の通り:1.エイドリアン・スーティル(128戦)2.ピエルルイジ・マルティニ(118戦)3.フィリップ・アリオ(109戦)4.角田裕毅(99戦)角田裕毅のこれまでの最高位は、2021年のデビューイヤーにスクーデリア・アルファタウリで出走したアブダビGPでの4位となっている。さらに角田裕毅は、今回のイギリスGPでチームとして初となる「2戦連続の最下位フィニッシュ」という不名誉な記録を打ち立ててしまった。これはレッドブルにとって初めてのケースであり、ファクトリー内にも衝撃を与えている。Sky SportsのF1番組『The F1 Show』では、実況のデビッド・クロフトと解説のデイモン・ヒルがこの話題を取り上げ、まずクロフトが「エイドリアン・スーティル、立ち上がって拍手を。F1史上最多の未表彰台記録保持者となった」と語った。これに対しヒルはこう返した。「でも今も現役で走っているのは角田裕毅で、99戦目なんだ。信じられない。彼がまだ表彰台に上れていないなんて」「このままだと彼も記録を更新してしまうかもしれないけど、さすがにニコ(ヒュルケンベルグ)のレベルまではいかないだろうね」角田裕毅はこれまで主にレッドブルの姉妹チームであるアルファタウリおよびレーシングブルズでキャリアを積んできたが、今季途中からは本家レッドブルに昇格。しかしチームメイトのマックス・フェルスタッペンは、その間にすでに4度の表彰台を獲得しており、そのうち1勝は角田裕毅の母国・日本GPで達成されている。また、番組内では「日本人ドライバーがF1で一度も優勝していない」という歴史的事実にも言及された。クロフトは次のように述べた。「日本人ドライバーはこれまでに500戦以上に出場しているが、いまだにグランプリ勝利はゼロ。これはどの国よりも多い」「イギリスがシルバーストンで通算25勝目を挙げた週末、日本は通算500戦未勝利という節目を迎えた」これまでにF1を経験した日本人ドライバーには、インディ500を2勝した佐藤琢磨や、WECチャンピオンの小林可夢偉なども含まれるが、いずれもF1での勝利には届いていない。角田裕毅は現在、キャリアで最も有利な立場にいると考えられているが、2026年のシートを守るためにも、今季後半での巻き返しと結果が強く求められている。
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