アストンマーティンは、2018年のFIA 世界耐久選手権(WEC)に投入する新型マシン『ヴァンテージ GTE』を発表した。GTEクラスのレギュレーションに準拠するように完全に新設計されたヴァンテージ GTEは、同日に発表された市販車の新型ヴァンテージがベースとなり、これまで9年間にわたってアストンマーティン・レーシングが走らせていたV8 ヴァンテージ GTEの後継モデルとなる。
ヴァンテージ GTEのプロジェクトは、現行モデルの設計と開発を率いたテクニカルディレクターのダン・セイヤーズが先導。すでにヴァンテージ GTEは、ヨーロッパやフロリダのセブリングなど様々なサーキットでテストが実施されており、8000マイル以上を走破。スペインのナバラ・サーキットでは30時間の走行にも成功している。基本的に市販車と同じAMGが供給する4リッター V8ターボエンジンが搭載され、アストンマーティン・レーシングのエンジニアとファクトリードライバーはドライバビリティの向上にむけて作業を重ねている。また、今回の発表の一部として、2018年からアストンマーティン・レーシングはタイヤをミシュランに変更することを発表。2016年以降、チームはダンロップのタイヤを採用し、同年にはGTEクラスのドライバータイトルとチームタイトルを獲得、今年はル・マン24時間レースを制している。「この新車の設計と開発は非常に満足のいくプロセスだった」とダン・セイヤーズはコメント。「我々はアストンマーティンのファクトリーと本当に緊密に協力し、市販車とレースカーを並行して効果的に開発してきた。細部に徹底的にこだわっており、剛性と重心はかなりの前進を果たしている。我々はデザインの最適化に多くの時間を費やしてきた。初期設計に多くの時間をかけることで、後から設計する時間は短縮されるのでパーフェクトだ」
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