アンドレ・ロッテラーが、フェルナンド・アロンソのために富士6時間レースの日程を10月14日に変更したFIA 世界耐久選手権(WEC)の決定に苦言を呈した。WECは、トヨタ加入が決定したフェルナンド・アロンソが参戦できるようにF1アメリカGPと日程が重なっていた富士6時間レースの日程を1週間前倒し。その結果、IMSA最終戦プチ・ル・マンとSUPER GT 第7戦オートポリスと日程が重なることになった。
当初、WECは10月14日に富士6時間レースの開催を予定していたが、IMSAの最終戦と日程が重なるという理由で一度10月21日に変更。それを受け、SUPER GTは日程の衝突を避けるために10月21日に予定していたオートポリスを10月14日に変更している。またSUPER GTは第2戦富士スピードウェイもWECのシルバーストン6時間と日程が重なっている。3度のル・マン・ウィナーであり、2012年にはWECチャンピオンを獲得しているアンドレ・ロッテラーは、今年、レベリオン・レーシングからWECに復帰。フェルナンド・アロンソと同じLMP1クラスを戦う。今期のWECには4クラス合計で36台、およそ100名のドライバーが参戦を予定している。その全員がフェルナンド・アロンソ一人のために対応を迫れることになる。アンドレ・ロッテラーは「おい! アロンソがF1レースを欠場した方が全員にとってはるかに良かったのでは? 彼のためにそこまで変えるか?」と自身のTwitterでコメント。元マクラーレンでフェルナンド・アロンソのチームメイトを務め、今年、ホンダからSUPER GTにフル参戦するジェンソン・バトンは「1人のドライバーのためにレースを変更するなんて残念なことだ」と自身のTwitterでコメント。「きとんと契約を結んでいる他の本当に多くのドライバーにとって変更は痛手だ。IMSAやSUPER GTのような他のカテゴリーも日程が衝突することで彼らのファンに影響を及ぼす」ジェンソン・バトンのツィートに、かつてSUPER GTへの参戦経験もあるアンドレ・ロッテラーは「彼らは一貴や可夢偉のことはどうするんだ? 彼らにとってはスパも合わせて2レースに日程が重なることになる。そんなタイトルのためにレースをしても意味はない」と返信し、WECとSUPER GTの両方に参戦する日本人ドライバーを気遣った。WECの責任者であるジェラール・ヌブーは、トヨタのお膝元である富士スピードウェイで開催されるレースで、他の競技者よりもフェルナンド・アロンソとトヨタを優先させることがチャンピオンシップに興味をもたらすためにも重要だったと説明した。「このような決断を下せば、満足する人と不満な人々が出てくるのはわかっている」とジェラール・ヌブーはコメント。「パドックにトヨタのためにレースをするアロンソのようなドライバーがいるのに、我々が彼なしで我々が日本にいくと言うことは想像できるだろうか?」「フェルナンドは(F1で)ワールドチャンピオンを争うことを望んでおり、1レースを欠場することはできない。論理的な決定だった。日本にアロンソがいないというのは問題外だった」
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