元F1ワールドチャンピオンのセバスチャン・ベッテルは、レッドブル・レーシングの支配がマックス・フェルスタッペンの近年のF1での功績を覆い隠してしまうようなことがあってはならないと主張した。フェルスタッペンは、開幕から10戦中8勝を挙げ、チームメイトのセルジオ・ペレスに99ポイント差をつけ、3年連続のドライバーズタイトル獲得に向けて大きく前進している。
昨シーズン、フェルスタッペンは1シーズンでの勝利数の新記録を打ち立てたが、レッドブルRB19の圧倒的な強さを考えると、15勝という年間最多勝利数記録はさらに更新されることになりそうだ。フェルスタッペンが同じマシンを駆るペレスを含むライバルを凌駕しているが、レッドブルが上位を占めていることを指摘する声も多い。だが、ベッテルはそれを擁護している。「彼を称賛しなければならない。彼は素晴らしいパフォーマンスをみせている。彼は信じられないほど才能があるし、ミスもしない」と4回のF1ワールドチャンピオンであるベッテルはグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでメディアに語った。「良い走りをして、先頭を走るとすぐに人々はつまらないとか、『簡単』に 勝てるとか言う」「でも、ラップタイム以上に重要なことがある。ルイス・ハミルトンが圧倒的な強さを誇っていた時代も決して楽ではなかったはずだ。例えば、ミハエル・シューマッハやミカ・ハッキネン、そして僕が決して楽ではなかったのと同じようにね」「すべてのレースウイークエンドで競争相手を打ち負かすことができるマシンを構想し、作り上げることは信じられないほどの偉業だ。レッドブルが毎週末好成績を収めているのは、完璧さ、一貫性、そしてチームの資質によるものだ」レッドブル・レーシングは、シーズン全レースで優勝するF1史上初のチームになる可能性がある。メルセデスF1のドライバーであるジョージ・ラッセルは、シーズン開幕バーレーンGP後にすでにそう宣言している。「このクルマなら、そのチャンスは間違いなくある」とベッテルは語った。「信頼性はチームを決して失望させてはならず、おかしなことが起こってはならず、最初のラップをすべて生き残らなければならない」「1988年にはマクラーレンがそれに近づいたけど、これまでそれを達成したチームはいない。だから、どんなことも可能ではあるけど、成り行きを見守るしかない」
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