セバスチャン・ベッテルにとって最悪のシーズンは、シンガポールでも悪化の一途を辿っている。セバスチャン・ベッテルとレッドブルは。今シーズンのトラブルの解明に手こずっており、F1シンガポールで再び異なるシャシーを投入した。しかし、F1シンガポールGP初日に起きたトラブルは、マシンではなくルノー製のパワーユニットだった。
問題は、セバスチャン・ベッテルが2回目のフリー走行でほぼ走れなかっただけではない。セバスチャン・ベッテルのエンジンはすでに1シーズンあたりに認められている5基の配分が底をつき始めているが、ルノーのレミ・タフィンは、トラブルによってそのエンジンを「失った」ことを認めている。 「あのエンジンはまだ寿命を半分くらいだったのでかなり驚いたし、とても残念に思う。6基目のユニットを投入することなくシーズンを終えられる可能性が少なからずあったからだ」とレミ・タフィンは述べた。「今回の故障で6基目のICE(内熱エンジン)を使わなければならなくなる」 タイトでツイスティなシンガポールでは必ずしも新品エンジンは必要ないかもしれないが、6基目のエンジンを搭載するとなれば10グリッド降格ペナルティを受ける。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、セバスチャン・ベッテルのエンジントラブルについて「あれは金曜日用のエンジンだ」と話している。また、セバスチャン・ベッテルは「理想では日本の金曜日にも使えたらよかったんだけどね。当然、今はもうできない」とコメントした。 メカニックたちの頑張りで初日の終わりに何とか数周を走ったものの、セバスチャン・ベッテルがマシンに乗せていたのはシンガポールの“レース用”エンジンだ。現在、レッドブルとルノーは、セバスチャン・ベッテルが10グリッド降格処分を受けるのにどの会場が最も適しているかを検討している。 レミ・タフィンは「今は回避する方法ではなく、戦略的にどこでそれを投入するかが問題だ」と述べた。だが、セバスチャン・ベッテル自身は、割り切っているように見える。 「最終的には年内にもうひとつ(6基目)を使わなければならなくなることはわかっていた。だから、今回の交換が僕たちの計画をそれほど変えるとは思わない」とセバスチャン・ベッテルは述べた。
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