インターネット動画配信サービスの「DAZN(ダ・ゾーン)」が、新型コロナウイルス感染拡大によって中止、中断となった試合の放映権料を支払わない意向を各スポーツ団体に通達したと REUTERS が報じた。伝統的に、放送局は競技が放送されない時でも支払いを続けてきた。しかし、DAZNは経費負担を考慮し、開催時期などの最新情報が提供されるまで放映権料を支払わない意向だという。
DAZNは完全にスポーツ指向であり、長期加入者契約やインターネットアクセス、電話、ワイヤレスサービスを組み合わせたSkyのような大規模な放送局と同じ競争上の利点を享受していないため、特に脆弱だ。DAZNは2016年にサービスが開始され、米国、カナダ、日本など9カ国で展開。DAZNがさまざまな国際市場で権利を保有するスポーツには、MLB、チャンピオンズリーグ、WTAツアー、MotoGPなどがある。日本ではプロ野球やJリーグの他、F1、F2,F3といったモータースポーツも配信している。現時点ではどのカテゴリーが支払い拒否の対象となっているかは明らかになっていない。Sports Business Journalによると、新型コロナウイルスの世界的な大流行によってDAZNは解約が増えており、無給の休暇を取得するようにスタッフにすでに指示しているという。Sports Business Journal が入手したというDAZNの最高経営責任者であるサイモン・デニアのメールによると「これは75年間でスポーツ界を襲った最大の災害であり、当社のビジネスがこれまでに直面した最大の課題である」と記されているという。「収益の落ち込みを止めることはできないが、落ち込みを管理するためにできる限りのことを試みるつもりだ。コストベースの多くの要素を大幅に削減する必要があります。」英国のスカイスポーツとライバルのBTスポーツも苦しんでいる。前者はリーグとイベントが再開するまで顧客がサブスクリプションを一時停止できるようにすることを余儀なくされており、後者はさらに一歩進んで、1か月分の請求クレジットを提供している。F1は、開幕から8戦の延期・中止が決定しており、放映権に関する契約を履行するには最低でも15戦の開催が必要と報じられている。
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