2月14日(金)2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技2日目デイ2が、スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が首位の座を守り、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合2位にポジションアップ。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合6位につけた。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン...
13日(木)の夜に1本のナイトステージで開幕したラリー・スウェーデンは、14日(金)から森林地帯で一日を通してステージを走行する「フルデイ」がスタート。ステージは全部で7本、合計124.32kmと、ラリー最長の一日となりました。サービスパークが置かれるウーメオーは早朝気温がマイナス10度程度まで下がり、天気は曇り。降雪はなくステージの路面はアイスにしっかり覆われるなど、理想的ともいえるステージコンディションで競技は始まった。前日のSS1、ウーメオー・スプリント1でベストタイムを刻み首位に立ったエバンスは、デイ2オープニングのSS2でもベストタイムを記録。続く2本のステージでは2番手タイムを記録し、総合2位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)に1.9秒差をつけ首位の座を守った。ミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、1本目のSS5で勝田が今大会初のベストタイムを記録。勝田はSS2で2番手タイムを、SS3およびSS4で3番手タイムを刻み総合4位につけるなど、午前中から好調だったが、午後最初のステージを制したことでエバンスを抜き、5.8秒差をつけて首位に立った。エバンスは午後の再走ステージを出走順トップで走った結果、後続のドライバーたちのために走行ラインを刻むという役を担い、1本目ではペースを上げ切れなかった。しかし、続くSS6では2番手タイムで首位に返り咲き、勝田は1.9秒差の総合2位に。暗闇の中で行なわれたSS7では勝田、エバンスともにやや遅れ、オィット・タナック(ヒョンデ)が首位に浮上。勝田は0.5秒差の総合2位に、エバンスは1.4秒差の総合3位に後退した。しかし、一日の最後のショートステージ、SS8「ウーメオー・スプリント2」でエバンスはベストタイムを記録し首位に復帰。勝田は3番手タイムとなり、エバンスと0.5秒差の総合2位で長い一日を締めくくった。前日総合2位のロバンペラは、デイ2で思うようにペースが上がらないながらも奮闘。午前中はティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と総合5位の座を争っていた。ところが、午後の再走ステージ1本目となるSS5でロバンペラはジャンクションをオーバーシュート。タイムを大幅に失い、総合5位ヌービルと16.4秒差の総合6位で一日を終えた。なお、TGR-WRT2から出場のパヤリはオープニングステージの途中まで、ベストタイムのエバンスに匹敵するハイペースで走行していた。しかしその後、スノーバンクに当たった衝撃でタイヤがホイールのリムから外れ40秒以上タイムロス。それでも、パヤリはその後SS7で3番手タイムを刻むなど再び速さを示し、総合9位でデイ2を終えた。サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2のカスタマーたちがデイ1から全ステージを制覇。そのうち6本のステージを制したオリバー・ソルベルグ(プリントスポーツ)が首位に立ち、23.8秒差の2番手にローペ・コルホネン(ラウティオ・モータースポーツ)が、45.9秒差の3番手にゲオルグ・リンナマエ(レッドグレイ・チーム)がつけるなど、GR Yaris Rally2を駆るドライバーがトップ3を独占している。ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)とてもエキサイティングな一日でした。午後の再走ステージでは出走順一番手のエルフィンが不利な状況となるかもしれず、優勝争いの機会を失うのではないかと少し心配しましたが、彼は首位で一日を終えるために本当に素晴らしい走りをしてくれました。貴元も、このような路面では行けるだろうと我々が考えていたように、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。新しいスタッドタイヤは、これまでとはかなり大きく異なる性質ですが、彼ら二人は上手く適応しています。一方、カッレに関しては少し時間がかかっているようですが、そのうち上手く適応できると確信しています。フルデイ初日を戦い終えて1-2体制を築くことができ、本当に素晴らしい一日だったと思いますが、それでも接戦です。多くのドライバーが僅差で競っているので、明日もさらにエキサイティングな一日になるでしょう。エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)一日を通してかなりの接戦でした。出走順トップで走ることが私たちにとって有利に働いたこともあれば、そうでないこともありました。朝は我々にとってかなり良いコンディションでしたが、路面のグリップはまだかなり不安定で、読みにくかったです。午後は私たちにとって厳しい展開となり、最終ステージもかなり混乱したフィーリングでしたが、それでも良いタイムが出ました。過去に出走順トップで走った時と比較すると、金曜日を終えてトップに立っていることを喜ぶべきでしょう。ただし、差は非常に僅かなので、明日どうなるのか様子を見たいと思います。カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)自分たちにとっては最高の一日ではありませんでした。クルマのフィーリングと、自分のドライビングをタイヤの特性にどう適応させるかについて、予想以上に苦労しました。今日は一日を通して小さな変更をいろいろ試し、少しは進歩しましたが、まだ望むような状態ではありません。明日、さらに何かを見つけることができれば、きっと良い一日になり、トップのタイムに近づくことができるでしょう。勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)とてもいい一日でした。非常に心地よく走ることができましたし、無理に攻めなくても良いタイムが出ました。走りを心から楽しむことができていますし、ここまでは上手く行っていますが、まだまだ先は長いですし、現時点でトップ5のタイムは非常にかなり僅差なので、僅かなミスであっても大きく順位を下げることになりかねません。ですから、明日も同じようにクリーンな走りを続けるつもりです。出走順はよりイコールに近づくはずですし、コンディションもきっと良いと思うので、今から楽しみです。サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)朝最初のステージは非常にいいフィーリングでした。とてもクリーンで、いい流れを感じていましたし、それほど無理をしているような感じでもありませんでした。ある場所で雪の壁に当たりましたが、それはスノーラリーではごく普通のことです。しかし...
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