2019年FIA世界ラリー選手権(WRC) 第9戦 ラリー・フィンランドの競技2日目デイ2が8月2日(金)にユバスキュラを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 10号車)が総合1位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合2位に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合4位につけた。
ラリー・フィンランドのデイ2は、SS2「オイッティラ」でスタートした。その後、4本のステージを日中のサービスを挟んで各2回走行し、ユバスキュラ市街地の「ハルユ2」でフィニッシュ。10本、計126.55kmのSSが行なわれた。前夜のSS1で総合2位につけたタナックは、SS2で総合1位に浮上。SS5では不利な1番手スタートながらベストタイムを記録し、SS6まで首位の座を守り続け、2位のラトバラに5.4秒差を築いた。しかし、午後の再走ステージでは多くのラリーカーが走ったことにより路面に深い轍(わだち)が刻まれ、その影響もあって思うようにタイムが伸びず。SS7で首位の座をラトバラに明け渡し、2.6秒差の総合4位で1日を終えた。デイ1を総合8位で終えたラトバラは、デイ2の10本のSSのうち6本でベストタイムを刻むなど、1日を通して好調を維持。再走ステージ1本目のSS7で総合1位に立つと、最後まで首位の座を守りきった。また、ミークもSS2でベストタイムを記録するなど安定して上位のタイムを刻み、SS5まで総合2位の座を守り続けた。その後総合3位に順位を落としたが、SS10で総合2位に復帰。首位ラトバラと1.2秒差でデイ2を締めくくった。トミ・マキネン(チーム代表)本当に素晴らしい戦いでした。ラリー・フィンランドではしばしば僅差のバトルが繰り広げられますが、今日ほど接近した戦いは記憶にありません。我々の3人のドライバーのタイム差は僅かで、彼らの戦いをわくわくしながら見ていました。皆、とても良い仕事をしたと思います。とはいえ我々のチーム内だけで戦っているわけではなく、エサペッカ・ラッピも非常に速いので、明日も攻め続けなくてはなりません。オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)非常に良いフィーリングで1日を終えることができました。今日は出走順が1番だったのでかなり難しい路面コンディションでしたが、午前中は走り始めから良い流れを掴み、クルマの調子も良かったので運転に集中できました。午後はコンディションがかなり悪くなり、全力で攻めたにも関わらず順位が少し落ちたので、フラストレーションが溜まりました。それでも差はまだ小さく、明日は今日よりも良い出走順となるので、チャンスは十分にあると思います。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)本当に良い1日でした。いくつかのステージでは少し遅れましたが、全体的には力強く走ることができました。タイム差は本当に小さく、大きなプレッシャーを感じましたが、そのような状況でも高いスピードを維持し、大きなミスをすることなく、差を築けたことに満足しています。明日はいくつか新しいセクションを走行します。道幅が広く、ジャンプやクレストも増えるなどステージの構成が全体的に少し変わっているので、午前中のステージが特に重要になるでしょう。クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)良い1日となり満足しています。フィンランドではスタートダッシュを決め、上位グループに入ることがとても重要ですが、午前中はそれを実践できました。1回目のループはステージもペースノートも自分にとって新たに経験するものでしたが、再走ステージではその経験を活かし、より冷静に走ることができました。再走ステージは1回目よりも滑りやすい路面コンディションになっていましたが、自分の出走順を最大限に活用することができました。トップ4のタイム差は非常に小さいので、明日どのような展開になるのか楽しみです。ラリー・フィンランド デイ2の結果1 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) 1h04m01.1s2 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +1.2s3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +2.4s4 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +2.6s5 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +14.2s6 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +14.6s7 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +15.3s8 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +30.9s9 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +52.6s10 ガス・グリーンスミス/エリオット・エドモンドソン (フォード フィエスタWRC) +1m38.3s明日のステージ情報競技3日目となる8月3日(土)のデイ3は、サービスパークの南側エリアで4本のグラベルステージを、日中のサービスをはさんで各2回走行。そのうちSS15/19「レウスト」は、今年唯一新たに加わったステージで、2014年大会以来の走行となる。8本のSSの合計距離は132.98kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は578.52kmとなる。注目のステージ:SS14/18カカリスト 全長18.70kmミーカ・アンティラ(ヤリスWRC 10号車 コ・ドライバー)「カカリスト」は、ラリー・フィンランドを象徴するステージです。今年は序盤のセクションが新しくなり、1997年以降使われていなかった道を走ります。その後、道幅が非常にワイドなオウニンポウヤの有名な道に出ますが、今年はジャンプがまったくなく、例年と大きく異なるステージ構成です。大勢の観客が集まるカカリストのジャンクションを曲がった後は、砂利が多い小道に入りフィニッシュを迎えます。
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