TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、6月9日(日)に行われた2024年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースのテストデーに参加し、1週間後に控えるシーズン最大のイベントへ向け更なる準備を進めた。世界チャンピオンとして直近の6戦中5戦でル・マン優勝を誇るTGRは、アルピーヌ、BMW、キャデラック、フェラーリ、イソッタ・フラスキーニ、ランボルギーニ、プジョー、そしてポルシェと共に、ル・マンでのトップカテゴリー参戦数が今世紀最多となる23台のハイパーカーの一員として、今年初めてサルト・サーキットを走行...
負傷したマイク・コンウェイに代わって出場することとなったホセ・マリア・ロペスにとっては、GR010 HYBRID 7号車で今季初となる走行を行った。テストドライバーの宮田莉朋も、初めてのサルト・サーキットでハイパーカーでの走行機会を得て、経験を積んだ。本戦にエントリーしている6名のドライバー全員が、次の週末の決勝レース出場資格を得るために義務づけられている10周(うち5周の計測ラップ)を走行した。セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、3分27秒615のベストタイムで、この日3番手。小林可夢偉、ニック・デ・フリースとホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車はこの日の総合で9番手となった。2台のGR010 HYBRIDはこの日合計144周(1962km)を走破し、レースウィークへ向けた準備に大きく貢献するデータを収集した。1周13.626kmのサルト・サーキットは、その一部で公道を使用しているため、レースウィークの前にフルコースを走ることができるのは、この日3時間ずつ2回走行するテストセッションが唯一の機会となる。好天に恵まれ、暖かな気候の下で午前10時に最初のセッションが開始され、7号車は小林、8号車はブエミのドライブで2台のGR010 HYBRIDが2024年初めてのサルト・サーキットでの走行に向かった。約10分後には、8号車は宮田へとドライバー交代。今大会LMP2クラスのCOOL Racingから出場する宮田は、5周のみだったがGR010 HYBRIDで走行し、ル・マンでのハイパーカー初走行を果たしたあと、COOL Racingへと戻った。このテスト走行1回目のセッションでは、メカニカルなセットアップの比較に重点が置かれた。赤旗や長いセーフティカー導入などによって中断も多かったこのセッションでは、序盤の赤旗中断からの再開でコースが空いているタイミングに、小林がトップタイムをマークした。8号車はブエミのアタックしたタイムで6番手となった。2時間半のインターバルを経て、午後3時半からテスト走行2回目が開始。このセッションでは2台共にセットアップの分析を継続すると共に、ミディアムとソフトの、2種類のタイヤコンパウンドをテストし、性能と摩耗について比較を行った。このセッションでは序盤にハートレーがマークしたタイムが8号車にとってこの日最速となり、3番手。7号車は10番手で終えた。計6時間のテスト走行を終え、ドライバーとエンジニアは、12日(水)午後に開始される公式練習走行へ向け、次の数日間は車両セットアップの最適化作業を行うことになる。この12日の2回の練習走行の間に挟まれる形で1時間の予選が行われ、この予選上位8台が13日(木)のハイパーポールに進出。このハイパーポールで決勝のスターティンググリッドが決定される。24時間の長い決勝レースは15日(土)午後4時(日本時間午後11時)にスタートが切られる。レースとは別に、11日(火)よりサーキット内には、水素ビレッジでGR H2レーシングコンセプトをはじめとする水素社会へ向けた最新技術が展示される他、マニュファクチャラーズビレッジでは様々なモータースポーツ車両やグッズショップなどが設置されるなど、TGRのファンの皆様へ向けたアクティビティがオープンする。小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)ル・マンに戻り、再びこのコースを走れることができ楽しかったです。ここへ戻ってくるのはいつでも最高です。我々はクルマの適切なバランスを見出すことに専念しました。ここは特に周回を重ねるごとにコースのコンディションが変わっていくので、良いセットアップを見出すのは簡単ではありませんでした。更にスピードを増すためにすべきことをまとめ、次の週末へ向けてもっと良くなるよう頑張ります。ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)テスト初日が終わりましたが、またGR010 HYBRIDに戻れて本当に嬉しいです。チームメンバーみんなも、クルマもよく知っているので、まるで、ずっと変わらず同じ家に居たような感覚でした。分析すべき大量のデータがありますが、これからの数日、その全てのデータを確認するという最も重要な作業が待っています。順調なスタートを切ることができ、チームの働きにはとても満足しています。ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)私にとってハイパーカーでのル・マン初走行でしたが、本当に最高でした。ここル・マンでの自分自身の基準を見出し、リズムをつかむのに数周かかりました。自分の走りには満足しています。今日のように、時間が限られ、3人のドライバーでシェアしながら1周の長いコースを走らなくてはならないという状況では、当然ながら走れる時間はそれほど多くありません。ハイパーカー間の戦いは非常に接近していますが、次の週末になればそれも明らかになるでしょう。今から楽しみです。セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)ル・マンに戻ってくるのは、いつだってとても素晴らしい気分です。今日は天候にも恵まれました。レースウィークを通してそうなるとは限りませんが、私自身はかなりの周回を走ることができました。私はテスト走行1回目の最初と、2回目の最後に走行したので、路面コンディションが大きく向上したことを確認できました。クルマの感触はとても良く、今日の走行には満足しています。これから得られたデータを分析し、水曜日までに改善できる点を探っていくことになります。ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)ル・マンに戻って来られて本当に嬉しいです。毎年、ここに戻ってくると最高の気分で、まるで家に帰ってきたかのようです。今日は大きなトラブルも無く,スムーズな一日で、予定していたプログラムの大半をこなすことができました。何度か赤旗やセーフティカーも出ましたが、それはどのチームにとっても同じことです。現段階では我々にとって期待の持てる状況だと思います。他のチームがどんなことをしているのかはわかりませんが、まずは良いスタートを切れました。平川亮(8号車 ドライバー)今日は多くの異なるオプションをテストし、有意義な一日でした。予定されていたプログラムをこなし、これからの数日間...
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