トロロッソ・ホンダは、F1ベルギーGPの決勝レースで、ピエール・ガスリーが15位フィニッシュ。ブレンドン・ハートレーはスタート直後のアクシデントでリタイアとなった。第14戦イタリアGPの決勝レースが午後3時10分より行われた。モンツァは朝からぶ厚い雲に覆われ、レース開始時に気温21℃、路面温度28℃、降水確率は60%のコンディションの下、決勝レースを迎えた。
トロロッソ・ホンダの2台は、ピエール・ガスリーが5列目9番手、ブレンドン・ハートレーは予選18番手だったが、上位車2台のペナルティーにより8列目16番手からのスタート。ともにスーパーソフトタイヤでスタートした。午後3時10分にフォーメーションラップがスタートし、53周のレースが幕を開けた。スタート直後、第1コーナー手前でブレンドン・ハートレーが他車と接触するアクシデントが発生し、ハートレー車のサスペンションが破損。これにより無念のリタイアとなってしまった。第1コーナーとその先の位置取りで後続に先行を許したピエール・ル・ガスリーは、1周目に11番手へとポジションを落とす。1周目に発生したアクシデントによりセーフティカーが導入され、2周後にレースが再開された。その直後、ピエール・ガスリーは前を走るマクラーレンのマシンをオーバーテイクしようとする際に接触、マシンにダメージを負った影響で、その後はペースが上げられない状況が続く。それでも中団グループでの激しいバトルの中、ポジションを守ろうと奮闘。10周目にはパワーユニット交換により後方スタートとなったダニエル・リカルド(レッドブル)と接触するほど白熱した激しいバトルを展開した。しかし、後方から追い上げるフェラーリのセバスチャン・ベッテル、リカルドらにポジションを明け渡し、11周目には13番手となった。その後、トラブルや早めにピットインするマシンもあったが、ピエール・ガスリーは13番手をキープ。ピットインを引き延ばして35周目にタイヤ交換を行った。ソフトタイヤに履き替えたピエール・ガスリーは16番手でレースに戻り、追い上げを開始。42周目、43周目に先行車がピットインし、14番手にポジションを上げたが、それ以上ポジションを上げることはできず、レース終盤にはニュータイヤでペースに勝る後続にパスされ、15番手でフィニッシュとなった。4戦連続でのポイント獲得を目指した戦いだったが、残念ながら、それは叶わなかった。第15戦 F1シンガポールGPは、シンガポールの市街地コースで9月14日~16日にかけて行われる。ピエール・ガスリー (15位)「今日は望んでいたような一日にはなりませんでした。レース序盤、1コーナーから2コーナーにかけてブロックされ、いくつかポジションを落としてしまいました。その後、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)との衝突で車体右側のフロアを、その後もダニエル・リカルド(レッドブル)との接触でリアにダメージを負ってしまいました。その状態ではマシンがそこら中でスライドしてしまい、走行することが難しく、最後まで走りきるのも一苦労でした。このレースが簡単な一戦にはならないと予想してはいましたが、マシンのダメージにより一層困難な状況になってしまいした。できる限りのことはしましたが、このレースウイークで見せていたパフォーマンスを、決勝では見せることができませんでした。次戦の僕らのマシンと相性のいいシンガポールGPに集中するために、今は頭を一度リセットしたいと思います」ブレンドン・ハートレー (リタイア)「僕にとって初めてのモンツァでのイタリアGPを楽しみにしていました。このレースウイークでのパフォーマンスに手応えを感じていましたし、グリッドポジションは離されてしまいましたが、予選ではピエールといい勝負ができていたので、決勝にも自信がありました。スタート直後にマーカス・エリクソン(ザウバー)が左側から僕を抜かそうとアプローチしたことで、危険行為ではなかったのですが、1コーナーで残念ながら僕のレースが終わってしまいました。見ていてとてもすばらしいレースでしたが、本当は僕もそのなかで戦い、レースを走りきりたかったので、とても悔しいです」田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日はトロロッソにとってのホームレースでしたが、不運な接触により残念な結果となりました。ハートレー選手はスタート直後にザウバーのマシンに接触し、リタイアせざるを得ませんでした。また、ガスリー選手もセーフティーカーがいなくなったあとにオーバーテイクを試みた際、マクラーレンのマシンに接触しました。それによりマシンのバランスが大きく崩れ、その後はペースを上げられない状況でした。昨日の予選で力強いパフォーマンスを見せていただけに、それを決勝で見せられず、非常に残念です。いいかたちでヨーロッパラウンドを締めくくることはできませんでしたが、次はテクニカルサーキットが舞台となるシンガポールGPです。ここ2戦続いた高速サーキットとは異なり、我々のマシン特性に合ったトラックだと思いますし、気持ちを切り替え、確実にポイントを獲得するために準備を進めます」