ザウバーの2018年F1マシンは、今季マシンとは“完全に異なる”ものになるとチーム代表のフレデリック・バスールは述べている。今年、ザウバーは5ポイントの獲得でコンストラクターズ選手権で最下位に沈んでおり、シーズンが進むにつれてミッドフィールドとの差がますます開いている。
ザウバーは、今季マシンの開発を優位に進めるとの名目で2016年仕様のフェラーリ製パワーユニットを搭載したが、昨年の段階からその決断は疑問視されており、予想通り、アップグレードが施されない型落ちのパワーユニットで苦戦を強いられ散る。ザウバーは今シーズン途中にチーム代表のモニシャ・カルテンボーンを解任。後任のフレデリック・バスールはすぐにホンダとの契約を解消し、2018年は“完全に新設計”したというマシンのために最新スペックのフェラーリのパワーユニットを確保している。「クルマはすでに風洞にあり、まずまずの仕事をしていると思う」とフレデリック・バスールは Autosport にコメント。ザウバーはまだフェラーリとのパートナーシップの内容を精査しており、追加のコンポーネントを必要とするかは検討中であるが、フレデリック・バスールは、ハースとフェラーリとの提携とは異なる形になると述べている。「我々はまだフェラーリとの提携のパラメーターを議論しているが、キャリーオーバーはおそらく20%以下になるだろう。現在のクルマは2016年のものなので、2018年にキャリーオーバーしようとはしているが…ゼロから開始しなければならない」「クルマが風洞に長く入っているのもそれが理由だ。クルマの全体的なイメージは全く異なるものになるだろう」おそらくC37と命名されるであろうザウバーの2018年マシンは、今シーズン前に加入したテクニカルディレクターのヨルグ・ザンダーが率いる最初のマシンとなる。フレデリック・バスールは、ザウバーにとって大規模なチャレンジになることを理解しているが、チームが人員を増やすことができれば、ミッドフィールドとのギャップを埋めることができると考えている。「目標を達成することは常に困難なことだ。なぜなら、それはグリッド上で我々の周りにいる人々に依存するからだ」とフレデリック・バスールはコメント。「ミッドフィールドに返り咲くのは難しいだろう。大きなステップだし、来年のレギュレーションに大きな変化はない」「他の全てのチームは我々よりもはるかにキャリオーバーしてくるだろう」「私にとっての最大のチャレンジは、各部門のパフォーマンスを向上させるために会社の規模を大きくすることだ」「我々にそれができれば、グリッドで改善できると思う。我々の前のグループは非常に拮抗している。その戦いに戻りたいと思っている」