F1マレーシアGPで2位表彰台を獲得するパフォーマンスをみせたことで、ザウバー C31に注目が集まっている。マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュは「1チームだけが、全てのタイヤ、あらゆるコンディションで一貫して良いラップタイムを刻むことができている。それはザウバーだ」とコメント。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも「彼ら(ザウバー)は、どうにかしてタイヤを完璧に働かせることができている。現時点ではそれが成功の鍵だ」と Speaking to Auto Motor とコメント。「(タイヤ)ウインドウはとても小さく、とても簡単に外れてしまう」F1マレーシアGPで優勝したフェルナンド・アロンソも「彼らが僕たちより速かったのは間違いない」と認めている。ザウバー C31がトップレベルのパフォーマンスを見せたのはマレーシアの混沌として天候のためだとの見方もあるが、実際にザウバーはオーストラリアでも速さをみせていた。ザウバーのチーフデザイナーを務めるマット・モリスは「我々のマシンは、(オーストラリアの)スタートで酷くダメージを負っていた」と説めり。「ペレスはフロント、可夢偉はリアだ」それでも、両ドライバーはトップ8以内でフィニッシュしている。「マレーシアでのレースは、我々のマシンがどれくらい速いかを非常に明確に示した」とチーム代表のペーター・ザウバーは主張している。「2つの非常に異なるトラックでのレースを終え、今はC31が成功だということが保証されている」次の問題は、ザウバーのような小規模チームが、どのように他チームからコピーされるようなマシンを造ることができたかだ。ブロウンディフューザー時代が終わった今、チャンピオンチームのレッドブルがザウバーのソリューションをコピーしている。イタリアの Autosprint は、次はフェラーリがコピーすると主張しており、改良版のF2012は『Ferrauber』と呼ばれることになるだろうといたずらっぽく示唆している。FIAのエキゾーストの取り締まりについてマット・モリスは「我々はライバルよりも諦めなかった」と認める。ペーター・ザウバーは以下のように述べている。「レッドブルが我々と類似したルートを選んだのを見たとき、我々は正しかったのだと確信した」ザウバー C31のもうひとつのトリックは、ドライバーのクーリングのためのマシンのフロント部分に開けることが許されている隙間の使い方だ。「それが勝負を決めているわけではない」とマット・モリスは主張。「だが、いくらかラップタイムを稼いでいる」Autosprint は、もうひとつのトリックはザウバーC31のリアホイール前方に位置しており、レギュレーションの“グレーゾーン”を突いていると報じている。