佐藤琢磨は、インディカー・シリーズ最終戦ソノマの決勝をリタイア(20位)で終え、ランキング8位で2017年シーズンを締めくくった。5番グリッドからスタートした佐藤琢磨は、チャンピオンシップ争いをしているドライバーにリスペクトしつつ、序盤は上位でレースを展開。しかし、チームメイトのアキレサンダー・ロッシとのバトルでコースオフ。その後、タイヤがパンクしてマシンに損傷を負い、最終的にはレースをリタイアすることになった。
レース展開について佐藤琢磨は「隣のディクソンと前のペンスキー4台がチャンピオンシップ争いをしているので、そのあたりはもちろんチャンスがあれば上位を狙って走りたかったですけども、そのあたりはリスペクトしつつ、ディクソンとサイド・バイ・サイドになりながらターン3に入ったので、まったくは無理はせずにクロスをかけて、自分のポジションを守ろうとしたのですが、ターン4でチームメイトのアレックスが入ってきたので、サイド・バイ・サイドで走ったんですが、ターン5で何故か物凄い幅寄せを喰らって、押し出されてしまいましたね。あれは非常に残念だし、自分としてはアンフェアな走りにかなり残念な思いですけども、その結果として大きく順位を落として、それが完全な要因かわかりませんが、タイヤがパンクしてしまって、それによってボディカウルが壊れてしまったので、ダウンフォースもかなり失ってしまったし、痛手を負ったままの走行になりました」と振り返った。今年、アンドレッティ・オートスポーツでインディカーを戦った佐藤琢磨だが、チームは2018年の26号車のドライバーとしてアメリカ人の若手ザック・ビーチと契約。今回のレースがアンドレッティでの最後のレースとなった。「最後はオーバルもスーパースピードウェイのポールから始まって、ショートオーバルでも予選も良かったし、ロードコースでも3戦連続でトップ6に入ったり、ほとんどのケースがホンダのトップだったりっていうことで、自分としては非常にいい速さを26号車のみんなと見せられたかなと。そのあたりはもちろん達成感あったんですが、決勝ではここ数戦ずっとトラブルだったり、外的要因でうまくいかないことが多かったので、今週末のソノマこそは、特に最後、このボーイズというか26号車のみんなと最高のレースをしたかっただけに、最終的には決勝リタイアとなってしまって、とても残念に思います」今シーズン、佐藤琢磨は日本人初のインディ500優勝という快挙を達成。最終ランキングは8位。来季の去就はまだ明らかになっていないが、“インディカーで大暴れしたい”と2018年シーズンへの気持ちを語った。「シーズンとしてはやっぱり忘れられないシーズンとなりましたし、インディ500の優勝という本当に素晴らしいチャンスを与えてくれた、それを26号車のみんなとチャンスをもぎ取って優勝できたことは本当に誇りに思いますし、それ以外のレースでも何度もいい走りができて、最終的なリザルトだったり、特にシリーズランキングは最後の4~5戦で大きくポイントを落としてしまったので、順位を落としてしまいましたけども、本当にこの26号車のみんなが素晴らしい仕事ぶりをしてくれたので、僕自身も思いっきり走れたシーズンだったと思いますし、来季もインディカーでやっぱり大暴れしたいから、本当に今年マイケルとアンドレッティ・オートスポーツの全員に感謝したいと思います」