佐藤琢磨は、インディカー第4戦 グランプリ・オブ・インディアナポリスの決勝レースを9位え終えた。初開催となるグランプリ・オブ・インディアナポリスは、佐藤琢磨とAJフォイト・レーシングにとって実に忙しいレースとなりました。ポールシッターがスタートに失敗したことで多重アクシデントが発生し、この影響でコース上のいたるところにマシーンの破片が散乱することとなる。
佐藤琢磨は、この事故をたくみに避けたが、破片と接触した影響でフロントウィングにダメージを負ったほか、テレメトリー・システムも作動しなくなった。そのほかにも佐藤琢磨のヘルメットをかすめた破片のひとつがヘッドレストに穴を開ける事態となった。2回目のスタートで佐藤琢磨は好ダッシュを決め、7つほどポジションを上げたが、その後、タイアがパンクしているようなフィーリングを佐藤琢磨は感じる。不運にもテレメトリー・システムが作動していなかったためにタイア空気圧が低下しているかどうかを確認できず、次のラップに佐藤琢磨はピットストップを行ってニュータイアに交換することとなった。レース序盤に2度のピットストップを行ったことで佐藤琢磨は周回遅れになっていたが、それでも諦めずに追い上げを図る。巧妙な作戦を駆使した結果、48周目にフルコーションとなったときにはリードラップに返り咲いた。さらにグリーン中に給油を行う作戦などにより佐藤琢磨はトップ10まで駒を進めることに成功。最後の15周はトニー・カナーンから猛追を受けたが、佐藤琢磨はこれを凌ぎきって9位でフィニッシュし、ポイントスタンディングで12番手に浮上した。5月11日にはインディ500のプラクティスが始まる。その翌週に予選を行ったのち、決勝は5月25日に実施される。佐藤琢磨「本当にいろいろなことが起きたレースでした。昨日からクラッチに小さなトラブルを抱えていたので、最初のスタートは苦労しました。昨晩のうちに詳しく調べ、問題の解決を図ろうとしましたが、まだ完全な状態ではなく、このためスタートで大きく順位を落とすことになりました。ひょっとすると、このとき遅れたおかげでスタート直後の事故を回避できたのかもしれませんが、ここで破片と接触した影響でテレメトリーが壊れ、ノーズにダメージを負うこととなりました。2回目のスタートでは、黒くて大きな塊が飛んでくるのが見えましたが、隣には別のマシーンがいて、その反対側は壁だったので、避けることができませんでした。この破片がさらに自分のほうに向かってきたため、頭をずらして避けようとしましたが、それでもヘルメットをかすめ、ヘッドレストに大きな穴を開けてしまいました。とても際どいところでしたが、運よく、この破片を避けることができました。とはいえ、これで右側のミラーとヘッドプロテクターにダメージを追いました。その後、僕はタイアがパンクしたように感じました。ただし、スタート時のアクシデントでテレメトリーが壊れていたので、空気圧が低下しているかどうかは確認できませんでした。このためピットインしてタイアを交換することになり、順位を大きく落としてしまいます。その後はプッシュを続け、リスタートではいくつかポジションを上げることに成功します。僕の目の前ではいくつもアクシデントが発生しましたが、いずれも避けることができました。そして周回遅れから立ち直り、最後はトップ10に食い込みました。タフなレースでしたが、結果的にはよかったと思います。今日、素晴らしい働きをしてくれたABCサプライ・チームの全員には心からお礼を申し上げます」
全文を読む