佐藤琢磨は、インディ500の予選を27番手で終えた。インディアナポリス500マイルレース=インディ500は今年で99回目の開催を迎える世界で最も長い歴史を持つ自動車レース。インディ500ではレースのスターティンググリッド決定も伝統に則った独特の方法で行わる。
以前はプラクティスと予選だけに2週間以上を費やしていましたが、参戦経費を抑制する目的で近年ではスケジュールが短縮。それでも、土曜日と日曜日の2日間にわたる予選とされている。ところが、今年は土曜日が雨に見舞われ、日曜日だけで全33グリッドを決定することとなった。そして、その予選を行う直前のプラクティスで、スピンしたあとにマシンが宙へと舞い上がるアクシデントが発生したため、ファンやドライバーたちの安全を確保する目的でターボのブースト圧を下げるなどのルールが急きょ採用された。新ルール下で再び1時間のプラクティスが行われ、その後の午後3時15分から予選は始められた。インディ500の予選は、全長が2.5マイルと長いオーバルコースを4周連続でアタックし、その平均スピードを競い合う。予選開始が3時過ぎと遅くなった今年は、各エントラントに与えられるアタックのチャンスは1回だけとされた。金曜日にクジ引きで決めた順番でドライバーたちはアタックを行い、ポールポジションから30番グリッドまでが決定した。今年は34台のエントリーがあり、グリッドは33個と伝統的に決まっているため、最後列の3グリッドだけは夕方に特別な時間を設け、4人のドライバーたちが争うルールとされた。佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、予選用ブーストでの走行ではトップ9を狙えるスピードを実現していたが、急きょ採用されたルールの下での予選アタックは、強風が吹き荒れるコンディションの悪さも影響し、4周平均スピードが223.226mphとなり、予選結果は27番手となった。9列目アウト側グリッドからのスタートとなる。月曜日もインディアナポリス・モーター・スピードウェイではプラクティスが行われ、火曜日から木曜日までの3日間はインディカーの走行はなし。最終プラクティスは金曜日で、5月24日(日)に第99回インディ500の決勝レースは開催される。佐藤琢磨 (27番手)「本当に残念な予選結果です。スピード確保に苦しみ、自分たちの考えていたような予選アタックができませんでした。しかし、月曜日から続いたプラクティスで私たちのマシンは非常に力強い走りを実現していました。決勝用セッティングでのマシンにはスピードがあるはずです。決勝レースで速いことこそが重要です。明日のプラクティスでさらにマシンをよくして、日曜日のレースに備えたいと考えています」