ダニエル・リカルドは自身のF1キャリアの第2フェーズにどのように取り組んでいるかを明かし、ニック・デ・フリースに代わってスクーデリア・アルファタウリに移籍したシーズン中盤以降もこのスポーツで勝つために必要なものはまだあると信じている。8度のレース優勝を誇るリカルドは、ハンガリーGPでデ・ブリースに代わってアルファタウリのAT04に乗り込んだ。
シルバーストーンでレッドブルとのテストに成功した後、わずか2週間のクリーンな週末を過ごしたが、オランダGPのフリー走行でクラッシュして中手骨の骨折で5レースにわかって戦列を離れた。しかし、オースティンで復帰したリカルドはメキシコでセンセーショナルなパフォーマンスを見せ、予選4番手から決勝7位まで順位を上げた。リカルドは、周冠宇の22レースに対して7レースしか戦っていないにも関わらず、チャンピオンシップポイントでは周冠宇と6ポイント差で並んでシーズンを終えた。「メキシコのような週末は、必要なものをすべて感じられる週末だった」とリカルドはアブダビのシーズン・フィナーレで語った。「チームもみんなも喜んでくれたし、そういうことがある意味で前進の助けになった」「人々がそのマシンを見ることを期待していない位置にマシンを置くことは、興奮させるものであり、(メキシコでの)4番手はポールのように感じた。今年のアルファタウリには2列目グリッドを獲得する(権利が)ないように感じたからだ。そんな風には見えなかったから、そういうことで興奮する。間違いなく、私の中で蝶が舞う。そして、それが実現すれば、明らかに、後で再び勝利を目指して戦うための扉が開かれる可能性がある」「でも、また勝ちたいと思うのは、自分が勝てると信じているからなんだ。でも、それだけでキャリアの第2フェーズを決めるつもりはないし、自分の幸せや、第フェーズでの成功の分類を決めるつもりもない。また勝つことはボーナスだけど、世界の重荷を背負っていないような気がして、ある意味でうれしいよ」メキシコGP予選4位を喜ぶリカルド一方、今季マクラーレンで後任を務めた同胞のオスカー・ピアトリを避けるためにクラッシュしてしまったことで負った手の負傷が、F1カムバックの輝きを失ったかどうか尋ねられたリカルドは「あんなことは起こらなければよかったけどね。不快だったし、痛かった。でも、もちろん終わったことだし、今年をまだ前向きに振り返っている。1年前、ここ(アブダビ)に座っていたとき、『もしかしたらこれが僕の最後のレースになるかも?』と思っていたからね」「大げさではなく、正直、五分五分だと思っていた。だから、この1年を過ごしてみて、手のことは忘れて、ただちょっと......また生まれ変わったという言葉がある意味でぴったりだと感じている。また生まれ変わったという言葉がぴったりだ。エネルギーが戻ってきたような気がする。確実に元気を取り戻している」「手について話しても、それを挫折のように感じていないことが、それを雄弁に物語っていると思う。あのお粗末なアクシデントは、『ああ、ダニエルはもうあきらめたほうがいいのかもしれない』というような、重大な結果をもたらすこのつまらない事故を見る人もいるかもしれないことは理解できた。でも、僕はそう思ったことはないし、そう感じたこともない。もしかしたら、何かを蹴飛ばそうという決断にさらに力が入ったのかもしれないね」リカルドはメキシコGPで7位というアルファタウリの2023年最高成績を収める名誉で今年を終えた。2024年は角田裕毅と再びチームを組む予定だ。アルファタウリは2024年、チーム名が変わり、フランツ・トストの後任としてローラン・メキースがF1チーム代表に就任する。
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