レッドブル・レーシングのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ダニエル・リカルドがスクーデリア・アルファタウリのシートに座ることになった経緯について明かした。リカルドは先週末、2022年末にマクラーレンを離脱して以来初めてグランプリに参戦し、フルタイムのレースシートにサプライズ復帰した。
この動きは、リカルドがセルジオ・ペレスのレッドブルのシートを狙っているという憶測だけでなく、ニック・デ・フリースもアルファタウリで苦戦を続けているなかで行われた。ニック・デ・フリースは「長期的には魅力的なドライバー」ではないリカルドのシルバーストンテストはレッドブルのボスが彼を評価する最初のチャンスになるかと思われたが、結果的にドライバー交代の最終承認となった。しかし、ホーナーはそれよりももう少し複雑な事情があったことを明かした。まず、ホーナーはデ・フリースの退団について話し、デ・フリースはレッドブルにとって長期的な選択肢としては単純に考えられなかったと述べた。「こういったことは電話1本では起こらない」とホーナーはSky Sports F1に語った。「我々は少し話し合っていた」「ニックが苦戦しているのは明らかで、目標を達成できていなかったが、我々はアルファタウリのドライバーたちのレッドブル・レーシング昇格を視野に入れて見ていることを理解してほしい」「ニックが我々にとって魅力的なドライバーでないことは明らかだったニック・デ・フリースの損失はダニエル・リカルドの利益となる一つのドアが閉まり、もう一つのドアが開き、リカルドには依然としてレッドブルで数々の勝利を積み上げたドライバーであることを証明するチャンスが与えられた。素早い決断のように見えたかもしれないが、ホーナーはテスト前からこのアイデアを議論していた。「テスト前にダニエルと『テストがうまくいったらアルファタウリに乗るつもりはあるか?』と話し合っていた」「彼はシルバーストンでマシンに乗り、その挑戦に前向きだった。11周目にはイギリスGPのフロントローに並べるラップタイムを叩き出した」「彼は戻ってきたことを私に明らかにしてくれたもちろん、内部でも話し合いがあった。アルファタウリは彼の獲得を強く望んでいたし、内部でも話し合いがあったが、ヘルムート(・マルコ)はニクに電話をかけることを熱望していた」