レッドブルF1の2022年F1マシン『RB18』の発表イベントは、新車の披露というよりも、新しいタイトルスポンサーであるオラクル(Oracle)のお披露目の場だった。報道によると、オラクルはレッドブルF1のタイトルスポンサーとして年間1億ドル(約115億円)を協賛するという。レッドブルF1は2月9日(水)に2022年F1マシン『RB18』の発表イベントを開催。その場で、2022年から米国を拠点とするオラクルがタイトルスポンサーに就任し、オラクル・レッドブル・レーシング(ORACLE Red Bull Racing)として参戦することが発表された。
カーナンバー1のレッドブル RB18は、7月のF1イギリスGPでFOMによって公開されたマシンと大きな差はなく、サイドポッドとリアウイングに掲載されるオラクルのロゴのお披露目という意味合いが強かった。レッドブルF1とオラクルとの契約の具体的な詳細は公開されていないが、F1史上、そして、あらゆるスポーツにおいて最大のスポンサーシップのひとつだと見られている。AP通信によると、タイトルスポンサーを含めたレッドブルF1との5年契約で、オラクルは年間1億ドル、総額5億ドル(約577億円)を協賛すると報じている。他チームと比較すると、メルセデスF1のタイトルスポンサーであるマレーシアの石油大手ペトロナスは、年間7500万ドル(約86億円)だと Forbes.伝えており、レッドブルF1の今回の契約がいかに大口であるかがわかる。以前にはアストンマーティンとインフィニティがレッドブルのタイトルスポンサーを務めていたが、昨年、レッドブルはタイトルスポンサーが付いておらず、エンジンサプライヤーのホンダの名前を足してレッドブル・レーシング・ホンダとして参戦していた。マックス・フェルスタッペンがタイトルを獲得した2021年に、レッドブルF1は、オラクルのデータソフトウェアが戦略シミュレーションの数を1000倍に増やし、その10倍の精度を高めたと語っている。これは、今シーズンの1億4000万ドルの予算上限を考慮すると、コストを低く抑えるために重要となる。さらに、ホンダがF1から撤退した後、レッドブル・パワートレインズが2026年にむけて独自のエンジンを開発する際にソフトウェアを使用できるようになるため、この契約には長期的なメリットがある。ちなみにホンダは2022年からF1エンジン部門をHRC(ホンダ・レーシング)へと移管し、レッドブル RB18のエンジンカバーにはHRCのロゴが掲載されている。2022年シーズンに先駆けて新しいタイトルスポンサーを発表したのはレッドブルF1だけではない。2月10日の発売に先立ち、アストンマーティンF1はサウジアラムコの石油会社アラムコとの複数年契約を発表。アラムコは、共同タイトルスポンサーとなり、チーム名は『アストンマーティン・アラムコ・コグニザントF1チーム』に変更となる。 この投稿をInstagramで見る Oracle Red Bull Racing(@redbullracing)がシェアした投稿
全文を読む