レッドブル・ホンダのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、2019年のF1世界選手権を総括した。クリスチャン・ホーナーにとって2019年はチームの舵取りをする15シーズン目となった。新しいドライバーラインナップを起用した未知のシーズンであり、13年ぶりにエンジンサプライヤーを変更した年となったが、ホンダF1との強力なパートナーシップと優れたチームワークが報われた。
レッドブル・ホンダにとってシンプルなシーズンではなかった。2019年シーズンにレッドブルはいくつか難しい決断を迫られた。最も注目べきはピエール・ガスリーからアレクサンダー・アルボンへのドライバー交代だ。しかし、ドライバー交代を振り返り、クリスチャン・ホーナーは両方のドライバーにとって正しい決断だったと信じていると語る。「ピエールに関して良かったことはポジティブにトロロッソへの移籍を受け入れたことだ。彼はまだF1でドライブしていて、レッドブルのプログラムからリリースされていなかった。彼は非常にうまく対応してくれた。両方のドライバーが非常にうまく対応できたので正しいことだった」とクリスチャン・ホーナー語る。アレクサンダー・アルボンは、レッドブル・ホンダでの9戦で8回のトップ6フィニッシュを果たし、2020年もマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めることが決定している。「毎戦、アレックスがどんどん良くなっているのがわかったと思う。ブラジルでの彼は不運だったが、初年度であることを考えれば、見事にうまくやっていると思う」とクリスチャン・ホーナーは語る。「彼は2チームにいたし、シーズン途中にここに来て、マックスがチームメイトになるというプレッシャーもあった。彼はそれに非常にうまく対処し、両手でチャンスを掴んだと思っている。彼のアプローチ、姿勢、レースクラフト、そして、フィードバックはチーム全体に感銘を与えた」最後の9戦でチームに感銘を与えたアレクサンダー・アルボンの来年の目標について質問されたクリスチャン・ホーナーは「具体的な目標はない。彼は成長を続けなければならない」とコメント。「アレックスにとって、向こう1年で安定したセットアップを持ち、フルにプレシーズンの準備ができるのは、カートでのキャリア以来初めてとなるだろう。彼はそこから恩恵を受けるはずだ。彼はキャリアの途中で多くの逆境に直面してきたが、そのような状況のなかで人々のありのままの姿を目にしてきたと思う。アレックスはそのすべてに対処し、全ての状況からポジティブなものを手に入れてきた」一方、マックス・フェルスタッペンは、3勝、F1初ポールポジションを含めた3度の予選トップタイムを記録し、全体的に成功したシーズンとなった。「彼はチームリーダーとしての責任を負い、今では非常にバランスのとれたパッケージとなっている。今シーズン、彼はいくつか驚異的なレースを走り、わうか22歳で100レース以上を完了した。それは彼にデータと経験の信じられないほどの知識バンクを与えている」「今、彼はワールドチャンピオンに挑戦する能力を超えた立場にいる。我々は彼にそれを達成するためのマシンを提供する必要がある。我々にそれができれば、彼はルイス、メルセデス、そして、フェラーリと戦えると確信している。彼はまさにそのレベルにいる。彼の状態は素晴らしいし、現時点で彼は最も良い状態にあるF1ドライバーだと思う」2019年シーズンに目を向けると、クリスチャン・ホーナーは出発点は最速ではなかったが、ホンダF1との移行との年に開発レースでうまく反応できたと振り返る「フロントウイングとタイヤレギュレーションの変更はライバル以上に我々に影響を得えたように思うが、我々はパワー面で追いついた。オーストリア以降は本当にレギュレーションを攻略し、後半戦は非常に競争力があり、ドライバーズおよびチームのチャンピオンシップで3位を獲得した。また戦略面でもさえていたし、勇敢な決断を下し、ピットクルーのおかげで記録的な速さでクルマを回すことができたことで、他のできないときに結果を出すことができた」レッドブルは、ルノーとの13年間のパートナーシップを終え、今年からホンダのF1エンジンに切り替えた。序盤は新しいパートナーシップとレギュレーション変更への対応に手間取ったが、シーズンが進むにつれてホンダF1とのパートナーシップは成熟していった。「我々は今年、多くのサーキットで本当に良いマシンを手に入れた。ホンダとの進歩は、燃料パートナーであるエクソンモービルからの開発と相まって、真のコラボレーションだったし、ポジティブな結果をもたらした」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「オーストリアでの我々のホームレースでのホンダの初勝利は、関係者全員に驚異的な感情をもたらした。ホンダはこれを達成するために本当に懸命に仕事をしてきたし、彼らはハイブリッド時代にF1に復帰してから苦労してきた。我々が彼らに見ていた献身が初勝利で報われた」2018年までにレッドブルとルノーの関係が悪化していたことは秘密ではない。そして、ホンダがレッドブルとの約束を果たした。「今年は以前から約束していたものが届けられた初めての年だった。異なる種類のパートナーシップであり、真のパートナーシップだ。ホンダが結果を出すことがどのようなことを意味するかを見ることができる。感情、誇り、ビジネス全体の満足度だ」とクリスチャン・ホーナーは語った。2019年にホンダF1との進歩の兆しが見え、チームとしてまとまってきたことで、クリスチャン・ホーナーは2020年のF1世界選手権にむけて楽観的に捉えている。「来年は、空力、エンジン、タイヤレギュレーションに加え、安定したドライバーランナップと、あらゆる側面で継続性を得られる。それによって、今年から学んだ全てを生かし、来年に活かすことができる。オーストラリアGPまで100日を切っており、ファクトリーはマシンを準備するために全力で取り組んでいる」そして、最大の問題はマックス・フェルスタッペンが2020年にF1ワールドチャンピオンを獲得できるかにある。「今、彼はワールドチャンピオンに挑戦する能力を超えた立場にいる。我々は彼にそれを達成するためのマシンを提供する必要がある。我々にそれができれば、彼はルイス、メルセデス、そして、フェラーリと戦えると確信している。彼はまさにそのレベルにいる。彼の状態は素晴らしいし、現時点で彼は最も良い状態にあるF1ドライバーだと思う」「2013年末にレギュレーションが変更されて以来、我々...
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