レッドブル・レーシングは、2019年のF1エンジン供給元についてF1カナダGPでルノーとホンダを比較するとの姿勢を崩しておらず、決定は6月末、あるいは7月上旬になるだろうと述べた。現在、レッドブル・レーシングは、過去にダブルタイトルを4連覇したルノーとの契約を更新するか、もしくは姉妹チームのトロロッソにF1パワーユニットを供給するホンダとワークス契約を結ぶかを検討している。
ルノーは、再三にわたってレッドブル・レーシングに早期決断を促しており、提示した最終期限を守らないことに苛立ちを露わにしている。だが、ダニエル・リカルドが、ルノーのF1パワーユニットの不具合によってERSを失ったマシンで優勝したF1モナコGPの後、レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは“6月末、もしくは7月上旬”に決定することになるだろうと語った。「あと1か月くらいはかかるだろう。6月末、もしくは7月初旬だ。そこが我々が常に話してきたワイムフレームだ」とクリスチャン・ホーナーは付け加えた。「2週間後のモントリオールでエンジンパフォーマンスを比較することに大きな関心を寄せている」F1カナダGPは、第7戦として6月10日に開催される。そこでホンダとルノーはF1パワーユニットに大幅なアップグレード投入を予定いている。「モントリオールでは少し改善されたものを手に入れることになるが、我々はそれらを最大限に活用する必要がある。それが我々にとって非常に重要なことだ」とクリスチャン・ホーナは語る。レッドブル・レーシングは今シーズン2勝を挙げているが、クリスチャン・ホーナーは、ルノーエンジンを継続使用する場合の最大の課題となるのが予選でのスピードだと考えている。先週末のF1モナコGPではダニエル・リカルドが圧倒的な速さをみせて今季初のポールポジションを獲得したが、それまでの5選では一度もフェラーリとメルセデスを上回ることができていなかった。クリスチャン・ホーナーは「私が間違っていなければ、我々はこれまでの6レースで5度のファステストを記録している」「予選の最終セッションでもっと多くのパワーを得ることができれば、メルセデスやフェラーリを厳しい立場に追い込むことを妨げるものは何もないはずだ」F1モナコGPでは、ホンダの首脳陣がレッドブル・レーシングのモーターホームを訪れていたことが目撃されていたという。ホンダ側もレッドブル・レーシングとパートナーシップを結ぶべきか、もしくはトロロッソとの単独ワークス契約を継続するべきか検討している。本田技研工業のモータースポーツ部長を務める山本雅史は「我々は非常にポジティブです。トップチームのレッドブルと契約を結ぶことはホンダにとって本当に大きなことです」と語っている。「それはエンジンメーカーの我々にある種のプレッシャーを与えます。レッドブルのサイズに我々が本当に対応できるのかなど、多くの側面を非常に良く考えていかなければなりません。我々はエンジンを供給することに責任を持たなければなりません」ルノー・スポールF1のマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは「レッドブルは責任感を持って行動すべきだ」と Auto Hebdo にコメント。「彼らはすでに必要なデータはすべて持っている。私には彼らの曖昧な振る舞いが理解できない。彼らはカナダまで待つことを望んでいるが、モントリオールのレース後の月曜日に明らかになる事実などないだろう」「彼らはホンダを望み、ルノーを待たせている。だが、我々は無期限に待つことはできない」だが、シリル・アビテブールは、ルノーとしては2019年以降もレッドブル・レーシングにF1パワーユニット供給を続けたいと考えていると語る。「我々はレッドブルと続けたいと考えている。彼らが3年間契約を結ぶならね。そうすれば、我々もセキュリティー計画を立て、投資を行い、さらにリソースを増やすことができる」
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