レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2012年シーズン後半のアップグレードがマーク・ウェバーに合わなかったことが、セバスチャン・ベッテルとの対決で差がついた主な要因だったと考えている。2012年シーズン中盤、マーク・ウェバーは2位につけており、ベッテルに10ポイント差をつけていた。
しかし、シーズン後半でセバスチャン・ベッテルが追い上げをみえて3年連続のワールドタイトルを獲得したのに対し、マーク・ウェバーは6位でシーズンを終えた。レッドブルが、シンガポールGPで大幅なアップグレードを導入したあと、セバスチャン・ベッテルは4連勝を含む141ポイントを獲得したが、マーク・ウェバーは、47ポイントしか獲得していない。クリスチャン・ホーナーは、マシン仕様の変化がセバスチャン・ベッテルの有利に働いたことを認めた。「セブが、マークよりもアップグレードから多くを引き出していたのは確かだ」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「マークがあまり快適には感じられなかったのに対し、彼の必要条件を満たしていたように思う。それでも彼は韓国でポール、アブダビではフロントローを獲得し、ブラジルでも予選でセブを上回った」「セブがクルマの最大限を引き出せたのは主にレースでだった」マーク・ウェバーがリードしていたシーズン前半は状況は反対だったとクリスチャン・ホーナーは感じている。「シーズン序盤のプレ・メルボルンのアップグレードをセブがまったく快適に感じていなかったのは確かだ。だが、それでも彼は力強いポイントを獲得していたし、クルマにパフォーマンスを得たとき、彼はそれを利用することができた」セバスチャン・ベッテルは、連続でタイトルを獲得したことでレッドブルのナンバー1ドライバーとして確立させているが、クリスチャン・ホーナーは、かつてのジェンソン・バトンとルイス・ハミルトンと同じくらいドライバー間の戦いは接戦だと考えている。「それはトラック、コンディションで変化すると思っている」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「ブラジルで、ルイスとジェンソンは、レースの異なるポイントで一長一短だった」「それはスタイルや使うラインによるものでもあるが、マシン開発にも当てはまる。1人のドライバーがもう一人よりも多くを引き出せることがある」「マークにとってタフだったのは明らかだ。彼はワールドクラスのドライバーだが、世界で最高のドライバーと対決している。どんなドライバーであってもそれを受け入れるのは難しいものだ」