ピレリは2026年シーズンに向けたインターミディエイトおよびウェットタイヤの最終開発テストを、フェラーリの本拠地であるフィオラノ・サーキットで2日間にわたって実施した。このテストは、スクーデリア・フェラーリHPとの協力のもとで行われ、各種プロトタイプタイヤのコンパウンドや構造の比較に焦点が当てられた。テストには、2026年のタイヤサイズに対応するようモディファイされたSF-25マシンが使用され、フェラーリのプライベートコースに設置された散水設備を活用して人工的に濡らされた路面で走行が行われた。
初日には周冠宇がステアリングを握り、159周を走破。ドライタイヤでのベストタイムは59秒820、インターミディエイトでの最速ラップは1分07秒400だった。2日目はシャルル・ルクレールがテストを担当し、110周を走行。ドライタイヤでのベストは59秒210、インターミディエイトでは1分06秒180を記録した。ピレリのモータースポーツディレクター、マリオ・イゾラは次のようにコメントした。「まずは、ホスピタリティと技術的なサポート、そしてドライバーたちの献身的な取り組みに感謝したい。この2日間のテストは非常に有益で、来年のインターミディエイトおよびフルウェットタイヤのオン・トラック開発作業を締めくくることができた。今後はすべてのデータを慎重に分析し、最終仕様を確定する予定だ」「レインタイヤの開発は常に難しい。路面状態を一貫して再現するのが困難なうえに、気温も大きな要因となる。今年は特に、使用されたミュールカーが2026年の新レギュレーションに基づいたマシンの荷重や挙動を完全には再現できないため、さらに複雑だった。それでも可能な限りの成果を引き出すことができたと思っている。今回の結果により、来年は性能や作動ウインドウの面で現在よりも優れた製品を各チームに提供できるはずだ」2026年に向けた次のテストは、F1イギリスGP後の週にシルバーストンで行われる予定となっている。
全文を読む