ピレリが、F1ベルギーGPの金曜フリー走行を振り返った。F1シーズンが、冷涼なコンディションのスパで再開した。このコンディションは、アルデンヌ丘陵に位置する伝説的な全長7kmのサーキットの特徴のひとつ。気温18℃前後の中、午後の路面温度は30℃まで上昇した。
メルセデスが両フリー走行セッションでワンツーとなった。午前中のFP1では、ニコ・ロズベルグがPZeroホワイト・ミディアムで、午後のFP2では、ルイス・ハミルトンがPZeroイエロー・ソフトで、それぞれ最速タイムを記録した。今回のタイヤの組み合わせは、全てのマシンに多彩なペースと戦略を提供するために選択されているが、最高速度を得るために両コンパウンドを注意深くマネージする必要がある。特に、今年から採用されたハイブリッド・パワーユニットと空力ダウンフォースの減少を特徴とする最新型マシンにとって、タイヤ戦略を際立たせるために、フリー走行で大量のトラックデータを収集することが重要課題となった。ラップあたり1.8〜2.0秒存在する両コンパウンド間のタイム差が戦略の鍵を握ることになるだろう。フリー走行は通常のパターンに沿って行われ、FP1では全てのマシンがミディアムコンパウンドのみを使用した。ドライバーたちはFP2でソフトタイヤの使用を開始し、相対的な性能レベルを評価するために、両コンパウンドを使用して多様な燃料搭載量でのロングランを行っていた。ここで得られた情報を用いて、最適な戦略の計算が可能になる。しかし、スパの特徴である変わりやすい天候も考慮しなければならない。明日以降の週末も冷涼な天候が続きそうだが、明日は雨の可能性もある。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「世界最高峰のサーキットのひとつであるスパはいつも楽しみです。今年はダウンフォースが減少しているため、マシンがスライドしやすくなり、オー・ルージュをアクセル全開で駆け上がるドライバーたちには最大限の勇気が求められるので、おそらく、さらに見応えのあるレースとなるでしょう。本日の冷涼なコンディションは、明らかにタイヤ性能に影響を及ぼしました。明日以降も同様のコンディションとなりそうで、土曜日には雨が降る可能性もあります。低い気温にも関わらず、グレイニングの発生はごくわずかで、大きなサプライズはありませんでした。これから、いつものように全てのデータを入念に分析しますが、ここまで見た限りでは、タイヤは我々の期待通りの動作を示しており、決勝では2ストップが主流になると思います」関連:・F1ベルギーGP フリー走行2回目:ルイス・ハミルトンがトップタイム・F1ベルギーGP フリー走行1回目:ニコ・ロズベルグがトップタイム
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