ピレリが、F1アブダビGPの予選を振り返った。アブダビGP予選では、レッドブルのマーク・ウェバーが、P Zero イエロー・ソフトコンパウンドを使用してポールポジションを獲得した。P Zero イエロー・ソフトコンパウンドは、P Zero ホワイト・ミディアムと共に今週末用として選択されている。例年通り、夕方から夜にかけて予選が行われ、Q1は太陽光の下でスタートし、Q3は照明が燈る夕闇の中で終了した。
マーク・ウェバーは、1分39秒957のタイムで自身通算13回目、今シーズン2回目のポールポジションを獲得し、オーストラリア人ドリアバー、ジャック・ブラバムの通算ポールポジション記録に並んだ。セバスチャン・ベッテルが2番グリッドを獲得し、今シーズン4回目のレッドブルによるフロントロー独占となった。両コンパウンド間には1.5秒の性能差があったため、Q1の開始直後から戦略が重要となった。大半のドライバーがミディアムコンパウンドでセッションを開始したが、レッドブルの両ドライバーは最初からソフトタイヤを使用し、予選の全セッションでミディアムを全く使用しなかった。その後、他のドライバーたちはソフトコンパウンドへの交換を行い、メルセデスのルイス・ハミルトンが終了間際にセッション最速タイムを記録した。Q2に進出した16名のドライバーは、ソフトタイヤのみを使用した。Q2でもメルセデスが最速タイムを記録し、ニコ・ロズベルグとハミルトンによるワンツーとなった。Q3では、10名のドライバー全員がソフトタイヤでセッションを開始した。ウェバーは、路面温度が約34℃のセッション終了間際にポールを決めるタイムを記録した。ウェバーのタイムは、昨年のルイス・ハミルトンによるポールタイムより0.5秒以上速いものだった。最終フリー走行(FP3)では、全ドライバーが両コンパウンドを使用した中、レッドブルのワンツーとなった。ベッテルがトップ、ウェバーが2番手タイムを記録し、予選のシミュレーションでセッションを締めくくった。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「予選では、2つの鍵となる要素が戦略を形成していました。それは、両コンパウンド間の大きな性能差と大幅な路面の改善です。路面の改善によって、最も多くのラバーが乗った各セッショの終盤に最速タイムが計測されました。それに加え、予選中、日没とともに路面温度が一貫して低下していきます。この点はタイヤエンジニアリング的にも新たなチャレンジとなります。明日の決勝では1ストップが主流になると思いますが、他の異なる戦略にトライするドライバーも見られるかもしれません。ここまでの摩耗とデグラデーションのレートを見る限り、選択肢は多岐に渡りそうです。ソフトタイヤは大きな性能のアドバンテージを持ちつつ、ロングランにおいても一貫した性能を提供できるでしょう。インドグランプリと同じタイヤ選択でも、アブダビではレース展開が読みにくいので、明日は戦略にとって差が生まれると思います」
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