アルピーヌF1チームは、2025年F1第13戦ベルギーGPのスプリント予選で明暗の分かれる結果となった。フリー走行では両ドライバーとも下位に沈み、厳しい滑り出しとなったが、ピエール・ガスリーはそこから見事に巻き返し、今季好調を維持する形でSQ3進出を果たした。8番手グリッドを獲得したガスリーは、予選中に角田裕毅とのインシデントで審議対象となったが、幸いにもお咎めなし。チームがセッション間で行った大胆なセットアップ変更が功を奏したと語っている。
「今日の結果は素直に受け入れたいし、忙しい金曜日の中でうまく巻き返せたことには満足している」とガスリーはコメント。「プラクティスでは少し苦戦していたけど、セッションの合間にセットアップを変えて、ストレートスピードを最大化するためにダウンフォースを削る方向に振ったんだ。その結果、中盤のセクターはちょっと踏ん張る必要があったけど、そこがスパの難しさでもあるし、正しいバランスを見つけるのがチャレンジなんだ」「チームとしてセッション間でよくやってくれたと思うし、そこには本当に満足している。SQ1はギリギリだったけど、最後にルイス(・ハミルトン)のイエローフラッグに助けられたところもあったかもしれない。でも、そういう時もあるさ」「SQ2では本当にいいラップが決まって、SQ3に進出できた。最終的に8番グリッドだから、明日はポイントを狙っていくよ」一方、フランコ・コラピントは予選中にマシンのバランスやグリップに苦しみ、19番手に沈んだ。初挑戦のスパでのスプリント予選は、思うようにリズムに乗れず厳しい展開となった。「今日は全体的にバランスとグリップの両面で苦労した」とコラピントはコメント。「それを改善しようといくつか変更を加えたけど、プラクティスの走行時間が限られていたから、スプリント予選にはまだ十分にクルマに慣れていない状態で臨むことになった」「今夜は状況を整理して、明日に向けて改善できるかどうかに集中したい。特にスパのような高速サーキットでは、自信を持って攻めることがとても重要なんだ。週末に入る前から、競争力を発揮するにはいくつかの条件が整う必要があるだろうと分かっていた」「天気予報は週末を通してまだ不確定だし、スパでは何が起きてもおかしくない。だから、うまくいけば僕らにチャンスが巡ってくる可能性もあると思ってる。明日と日曜で巻き返せるように頑張るよ」経験豊富なガスリーと、F1週末に挑戦を続けるルーキーのコラピント。明日のスプリントレースでは、アルピーヌの2台が異なる立場からそれぞれの目標に挑むことになる。