レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーが、F1デビュー前に参戦した日本でのスーパーフォーミュラの経験を改めて振り返った。2016年にGP2でチャンピオンを獲得したピエール・ガスリーは、翌年のトロロッソのF1シートを獲得するものと考えられていた。しかし、レッドブルはダニール・クビアトとの契約を延長し、ガスリーを日本のスーパーフォーミュラに武者修行に送り込んだ。
「待たなければならないのは厳しかった」とピエール・ガスリーはF1公式サイトでコメント。「でも、スーパーフォーミュラのことは後退ではなく、また別のチャレンジとして捉えていた。振り返ってみると、ホンダとのストーリーは本当に素晴らしいものだった。日本に行ったとき、何が起こるのか僕にはまったくわからなかったけど、ホンダとの最初のコネクションの後、僕たちは関係を築き始めていった。信頼を得るためには少し時間がかかるものだ。でも、それはうまくいった」「チームと仕事をして、彼らがどのような運営をしているのかを確認するために10日間から2週間の間で頻繁に日本に行った。東京でも時間を過ごしてどのような生活をしているのかを見た。本当に気に入った。チームがどのようなやり方で仕事をして、彼らがリレーションシップという観点でどのようなものを望んでいるのかを理解した」「僕は英語で話していたけど、チームに英語を話す人は一人しかいなかったので、僕が言うことはすべて彼を介さなければならなかった。もし彼が僕が意味していることを理解できていなければ、情報は間違って伝わってしまう。それが2~3回起こった」「それですべてを紙に書いた方が簡単にいくと気付いた。僕は技術面にも関与していたので、彼らが僕が必要としているものを理解することができた。素晴らしい経験だった。ヨーロッパではドライビングやフィードバックを与えることにより集中していたけど、それと比較してはるかにかかわることができたので、技術的にたくさんのことを学ぶことができた」しかし、スーパーフォーミュラのシーズンが佳境に入った頃、ピエール・ガスリーはトロロッソから呼び出しがかかった。ポイントは獲得できなかったものの、最終5戦でレッドブルを納得させ、2018年のフル参戦を勝ち取った。そして、2戦目のバーレーンGPでは4位入賞を果たしている。ダニエル・リカルドが2019年にルノーに移籍したことで、レッドブルはピエール・ガスリーを上位チームに昇格させることを決断する。「過去3年間を日本語、イタリア語、英語のチームで過ごした。彼らはすべてがとても異なっている」とピエール・ガスリーはコメント。ピエール・ガスリーの挑戦はビッグチームのドライバーとしてだけではなかった。チームにはレッドブルが将来のワールドチャンピオンとして期待しているマックス・フェルスタッペンがいる。「バランスが難しい。達成する必要のあるものと、受け入れる必要があるものとのバンラスがね。まだレッドブルの知識と経験から学ぶことがたくさんある。マックスからもね。彼は5シーズン目だけど、僕は2シーズンしかフルに参戦いていないし、学ぶことはたくさんある。「自分自身から最大限を引き出すために必要なことに焦点を合わせる必要がある。僕たち全員が異なるドライバーだし、マックスが必要としているものは、僕が必要としているものとは異なるかもしれない」