トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、F1カナダGPの決勝にむけてパワーユニットを新スペックのものに一新。最後列19番グリッドからレースをスタートすることになった。ピエール・ガスリーは、フリー走行3回目に新スペックのパワーユニットにパワー低下の不具合が発生。予選では旧スペックのパワーユニットに戻し、16番手スタートが決定していた。
しかし、その後、カナダと日本のホンダの本拠地で作業が行われ、レースで新しいスペックのパワーユニットを走らせることに問題はないと判断された。その結果、ピエール・ガスリーのマシンには6つすべてのコンポーネントが完全にフレッシュなものに交換されることになった。実際にペナルティを科せられるのは4基目のエンジンで、これによりピエール・ガスリーには10グリッド降格ペナルティが科せられる。予選ではロマン・グロージャンがタイムを記録できなかったため、ピエール・ガスリーは19番グリッドからスタートすることになる。トロロッソのチーム代表フランツ・トストは「ホンダが期待していた方向に機能しない可能性があることがデータで認識されたため、FP3後にエンジンを交換した」と Autosport にコメント。「分析するための時間が短かったので、旧スペックに戻した方が安全だった。その後、昨日の夜にさくらで全てのデータが分析され、我々は新しいパワーユニットを搭載することにした」「予選でピエールは車検に呼ばれて時間を失ったことで苦しんでいたし、我々はフランスやオーストリアでペナルティを受けたくなかった」「我々はここでそれを受けることにした。それがうまくいくことを願っている」ピエール・ガスリーが新スペックのパワーユニットでレースを行うことで、レッドブル・レーシングは2019年のエンジン決定のためにホンダの新スペックにおける進歩を判断するために必要なデータを得られることになる。仮にブレンドン・ハートレーだけが新スペックでレースをスタートし、初期にリタイアを喫するようなことがあれば、レッドブル・レーシングは限られた情報しか得られない可能性があった。フランツ・トストは、ピエール・ガスリーのパワーユニット交換にレッドブル・レーシングの意向は考慮されていないとしつつも、“もちろん、それは有効なポイントだ”と認める。また、フランツ・トストは、ピットレーンスタートを引き起こす可能性のある他の変更をマシンに加える予定はないと語った。