ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われたフランスF4で荒尾創大は、ポイントリーダーとのギャップを狭めた。フランスF4の国外ラウンド2戦の内の1戦が、ベルギー東部にあるサーキット・スパ・フランコルシャンで開催され、ホンダ育成ドライバーにとっては有意義な週末となった。
2020年のスパ・フランコルシャン戦での3レースは岩佐歩夢、佐藤蓮の2人が勝利を収めた。今年のスパ・フランコルシャン戦は、ホンダ・レーシングスクール(HRS)の卒業生である荒尾創大と野村勇斗が、ホンダの若手ドライバー育成プログラムであるホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)と、両名のキャリアをサポートし、サマーブレイクに本社に招待したレッドブル・レーシングF1チームを代表して挑んだ。初めてスパに挑む荒尾は、木曜日のフリー走行では他のドライバーより1秒以上早いラップタイムをマークし、予選ではレース1、3のポールポジションを獲得したが、ラップタイム差は0.1秒ほどに留まった。野村は5番手位/6番手で予選を通過した。金曜日のレース1では、荒尾はまずまずのスタートを決めたが、第1コーナーで5番手まで順位を落とし、他のドライバーがペナルティーを受けたため、4位でフィニッシュ。表彰台は獲得できなかった。グリッドペナルティーを科せられた野村は、7位でレース1を終えた。レース2のリバースグリッドでは、野村が6番手、荒尾が9番手スタートだった。荒尾は最終ラップで2台を追い抜き5位フィニッシュ、野村は10位でしたが、トップとの差はわずか4.5秒ほどだった。土曜日の午前に行われたレース3では、荒尾は1ラップ目では2番手、十分に優勝を狙えるポジションをキープしたが、2度のセーフティカーの導入とレース中止で、チャンスはなかった。それでも2位入賞を獲得した荒尾は、レース3で優勝したドライバーが過去のスパでのレース経験のによりノーポイントとなったため、3レース合計ではトップとなり、チャンピオンシップ・ポイントリーダーとのギャップを狭めることに成功した。野村の最終結果は6位、現在総合6位でラスト3戦を迎える。荒尾創大「スパは好きです。予選では自信はありましたが、ミスも多く、タイムロスが大きかったと思います。そのせいでポールポジションを逃しましたが、速さに関しては自信が持てました。もっと予選に集中しなければと思います。レース1ではいいスタートが切れました。スタート直後に、他のドライバーとの接触を避けるためにゼブラゾーンに引っかかり、5番手にダウン。その後はエンジントラブルがあってストレート走行中にストールしましたが、完走できてよかったと思います。レース2ではいいペースで走れました。スタートもよかったのですが、7コーナー目でアウトから仕掛けたところ、少しブレーキをロックして順位を落としました。でも、なかなかいいペースでしたので、9位から5位まで上げることができました。レース3では、かなりセッティングを変えました。スタート時点では自分のグリッドスポットが少し濡れていて、ホイールスピンを起こしましたが、ポジションはキープできました。スタート直後はいいペースで走れたと思いますが、2度のセーフティカー導入で結果的には合計2ラップのスプリントレースになった印象です」野村勇斗「フリー走行ではあまり調子はよくありませんでしたが、スパは楽しめました!それでもサーキットに出る度に調子が出て、予選をトップ5で通過できました。レース1では、前回のレースからのペナルティーもあり、グリッド8番手でしたが、すぐに6番手までアップできました。しかし、セーフティカー後の再スタートでは出遅れて、2台に追い越されました。8位でチェッカーフラグを受けましたが、前のドライバーがペナルティーを受けたため、7位に繰り上げられました。レース2では、予選でトップ10以内で、リバースグリッドで6番手となりました。スタートは悪くなかったものの、ペースが上がらず、順位を落としました。結果的には10位フィニッシュと、いろいろな課題が残るレースとなりました。レース3では、予選で2番目に早いタイムから、グリッドは6番手。いいスタートを切り、第1コーナーからの立ち上がりで5位に上がりましたが、スリップストリームをうまく使えずにオールージュ手前で抜かれました。その後、2度のセーフティカーの導入で、まともに戦えずに6位で終了しました」