Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスが、2017シーズンのMotoGP 最終戦となるバレンシアGPをスタート。気温が低かった午前中は慎重にスタートし、暖かくなった午後からプッシュを始めてそれぞれ11番手と12番手で初日を終了した。午前中のFP1でベースセッティングを見つけることを目標にしたバレンティーノ・ロッシは、様々なオプションを試しながら1分32秒538まで伸ばして18番手。トップとの差は1.493秒だった。
午後のセッションでは序盤に一旦トップに立つと、再びセッティング作業を開始した。終盤になって全体のペースが上がってくると、バレンティーノ・ロッシもライバルたちと同様にタイムを縮め1分31秒488へ更新した。しかし僅差でトップ10入りを逃し、トップと0.848秒差の11番手で初日を終えた。一方のマーベリック・ビニャーレスは、路面温度が12度に留まる寒さのなかで行われたFP1は、グリップレベルを確認するために慎重に走行を開始した。周回を重ねながら少しずつ自信を深めてペースを上げると、最終的には1分32秒台の壁を破って1分31秒750をマーク。トップから0.705秒差の6番手となった。午後からのFP2では気温が上がるなか、FP1から引き続きマシンバランスの調整に多くの時間を割きながらも、いくつかのセッティングを確認した。これらを順調にこなしたマーベリック・ビニャーレスは、最終走行で1分31秒624へタイムを更新。トップから0.984秒差の11番手でセッションを終了し、総合順位では12番手となった。Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコは、シーズン最終戦で表彰台に上ることを目標にウイークをスタート。両セッションで着実に前進し、最終的にはトップ3に0.105秒と迫る総合5位を獲得した。ウイーク2日目はさらにペースを上げ、予選でのフロントロー獲得を目指す。ヨハン・ザルコのチームメイト、ジョナス・フォルガーの代役として、マレーシアから連続出場となったマイケル・ファン・デル・マークは、主にグリップ感覚をつかむことに時間を費やし、第2セッションでは1.5秒近くもタイムを更新したが、ライバルたちに届かず25番手で初日を終えた。Movistar Yamaha MotoGPバレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合11番手/1分31秒488)「とくに午前中は、マシンのフィーリングがつかめず苦労しました。でも午後になるとフィーリングもセッティングも少しずつ良くなってきました。バレンシアではいつもグリップの低さに悩まされてきましたが、今シーズンはコンディションに翻弄されることが多かったので、明日以降、ますます頑張らなければなりません」マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合12番手/1分31秒624)「非常に厳しい一日になりました。ブレーキングが思うようにいかず、コーナリングに苦労しました。原因がわからず難しい状況ですが、僕としてはベストを尽くすだけです。今日は十分な成果を出すことができませんでしたが、明日以降、必ず取り戻してみせます。トップ5に入る力はあると思っているので明日に期待します」マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)「初日は計画通りにはいきませんでした。セッティング変更を試みても、思ったような改善が見られなかったのです。そのなかでもタイヤスペックをいろいろ比較して多くのデータを収集することができたので、決勝でのタイヤチョイスに役立ってくれると思います。明日は今日の不調の原因を見つけ出し、改善してゆくことがとても大切になります」Monster Yamaha Tech 3ヨハン・ザルコ (フリー走行総合5番手/1分31秒054)「今日の成果に満足しています。ペースも良く、順調なスタートを切ることができました。とくにミディアム・コンパウンドのタイヤでいい走りができていたので、ソフト・コンパウンドを終盤に温存することができました。それを使ってみると確かにタイムは上がったのですが、正直なところ、もっと良くなると期待していたのです。今日は、トップ10に入ることができたことが重要です。明日以降もプッシュを続け、今日の午後のセッションで集めたデータを予選で生かすことができるでしょう。晴天に恵まれたことに感謝し、これがずっと続くことを願っています。ここまではエンジョイできているので、明日もこの調子で上位グループについていき、決勝に備えます」マイケル・ファン・デル・マーク (フリー走行総合25番手/1分33秒101)「マシンに慣れなければなりませんし、このコースを走るのも久しぶりです。これらを考慮すれば、全体的にはまずまずの走りができたと思っています。FP1ではフィーリングがつかめず苦労しましたが、終盤になるとまだ差は大きいものの少しずつ良くなってきました。そしてFP2では、終盤で新品タイヤを履くと前進することができましたが、手ごたえを感じながら気持ちよく乗れるようになりました。まだ不十分ですが、進歩を実感しながら1ラップ・1ラップをエンジョイできています。明日またマシンセッティングを進めていきたいと思います」
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