2024年F1第7戦モナコGP決勝で各ドライバーが使用可能な持ちタイヤ数と予想されるタイヤ戦略を公式タイヤサプライヤーのピレリが発表した。ピレリは、モンテカルロ市街地コースにC3(ハード)、C4(ミディアム)、C5(ソフト)というレンジで最も軟らかいコンパンドをノミネートしている。決勝がドライな場合、2種類のコンパンドを使うことが義務付けられる。
全長が短く、オーバーテイクがほぼ不可能なタイヤでツイスティなコースでは、1ストップが通例となり、ミディアムとハードの1ストップが最速で、そのリバースが2番目に最速となる。しかし、セーフティカーが導入することはほぼ避けられず、ピットストップウインドウを予測することは困難となる。マクラーレン勢、アストンマーティン勢はミディアムもハードも新品タイヤがなく、角田裕毅のRB勢は新品のソフトがない状況だが、新品と中古の差がどこまで影響するかは未知数だ。マリオ・イゾラ(ピレリ モータースポーツディレクター)「モナコでは、土曜日に興奮が最高潮に達するのが通例だが、70回目の開催となる今回も、その通りの結果となった。グリッドを決める60分間は、最後の瞬間まで緊張感と不確実性が続いた。地元レースで3度目のポールポジションを獲得したルクレールに祝福を送る。他の19人のドライバーにも祝福を送る。ガードレールにぶつかりながらストリートを飛ぶように駆け抜ける姿は、いつも息を呑むほど美しいからだ。ルクレールは昨日も最速だったが、今日もそのパフォーマンスを再現した。しかし、セッションを構成する3つのセグメントで3人のドライバーがタイムシートのトップに立ち、Q1の上位15人のタイム差が0.4秒未満であることからもわかるように、タイム差は非常に小さい接戦だった。技術的な観点から言えば、C5はこのようなコースやこのような路面で非常に優れたパフォーマンスを発揮できることを証明した。昨年の予選と比較すると、タイムは明らかに速く、ポールポジションでは1秒以上上回り、各チームが提示したシミュレーション(1分10秒500)よりも速かった。今日はたくさんの興奮を味わったし、ミディアムとハードタイヤを駆使した1ストップ戦略がほぼ必須で、かなり予測可能な結果になるレースが期待できる。C3でスタートすることを選んだドライバーは、最初のスティントをできるだけ長くし、セーフティカーによるピットストップの時間短縮を狙う。実際、理想的なピットストップウィンドウを予測するのはかなり難しい。コース上でのアクシデントがチャンスを生むかどうかに左右されるからだ。しかし、理論的には、ミディアム-ハード戦略では25周目から35周目の間、ハード-ミディアム戦略では45周目から55周目の間になるだろう。これが事実になるかどうかは、24時間以内にわかるだろう」