マイアミGPからF1は明確に“走り方”が変わる。予選ではフルスロットルで走れない原因となっていたスーパークリッピングが短縮され、決勝では急激な加速差を生んでいたブースト出力が制限される。さらにスタート時の自動加速補助や、ウェット時の制御見直しも導入される。今回のレギュレーション調整は、2026年マシンで問題となっていた「走りにくさ」と「危険な速度差」に直接手を入れるものだ。
ドライバーの負担を減らしつつ、極端だったエネルギーマネジメントの影響を抑えることで、より一貫したレースに近づける狙いがある。ひと目で分かる変更ポイント■ 予選スーパークリッピング短縮→ フルスロットルで走れる区間を増やすため■ 決勝ブースト出力制限→ 急激な速度差を抑えるため■ スタート自動加速補助の導入→ 出遅れによる接触リスクを減らすため■ ウェットグリップと視認性の改善→ 低グリップ時の安定性を高めるため予選:ドライバーの負担がどう変わるかスーパークリッピングの持続時間が短縮され、最大回生量も削減される。→ エネルギーを溜めるための減速走行が減り、より自然な走行に近づく。ピーク出力が引き上げられる。→ 再充電にかかる時間が短縮され、エネルギーマネジメントの負担が軽減される。決勝:オーバーテイクはどう変わるかブースト出力が制限される。→ 一瞬で差が開く状況を抑え、追い抜きの安定性を高める。MGU-K出力に区間制限が設けられる。→ 特定区間だけ極端に速くなる挙動を抑制する。スタート:なぜ新システムが必要なのか加速の遅い車両を検知し、自動的に加速を補助する仕組みが導入される。→ ターボ特性の違いによる速度差が接触リスクを生んでいたため。視覚警告システムが追加される。→ 後続ドライバーに状況を即時に伝えるため。ウェット:何が改善されるのかタイヤ温度が引き上げられる。→ 初期グリップ不足を改善し、スリップを抑えるため。ERS出力が制限される。→ トルクを抑え、低グリップ時のコントロール性を高めるため。リアライト表示が簡素化される。→ 視認性を高め、後続車の反応を早めるため。今回の変更でレースはどう変わるのか今回の変更はレギュレーションの方向性を変えるものではないが、エネルギーマネジメントに偏りすぎた現状を修正する内容となっている。フルスロットルで走れない場面や、予測しづらい速度差といった問題に対して直接的に手が入ったことで、ドライバーの操作負担と安全性の両面で改善が期待される。関連:2026年F1レギュレーションの改訂案が合意 マイアミGPから新規則導入へ
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