メルセデスF1は、F1バルセロナテストの第1週に生産的なテストを進めていたように見えたが、実は表面上ほどトラブルフリーというわけではなく、2日目にバルテリ・ボッタスが走行中に見舞われた問題により、パワーユニット一式の交換を余儀なくされていた。F1バルセロナテストの第1週で、メルセデスF1はバルテリ・ボッタスが総合トップタイムを記録、現F1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンとともに3日間のうち2日間でトップタイムを記録し、新車『W11』はすぐに高速であることが証明された。
そのパフォーマンスは、メインライバルのフェラーリのパフォーマンスとは対照的だった。フェラーリのパフォーマンスは控えめであり、テストの最終日の朝にセバスチャン・ベッテルがエンジンの問題に苦しんだ。メルセデスは、大きなドラマがなかったように見合えたが、2日目のバルテリ・ボッタスの“電気系のトラブル”は深刻なものであり、実際にはパワーユニット一式を交換しなければならなかった。メルセデスF1のエンジン責任者であるアンディ・コーウェルは、冬の間のエンジン開発にドラマがなかったわけではないことを認めている。「ブリックスワークでは多くのことが行われており、ERS側、内燃エンジン側に関して、パワーユニット全体で多くの改善が行われている」とアンディ・コーウェルはコメント。「これまで通り、我々はすべてを仕上げる際にいくつかの小さな問題と戦っている。適切な仕様を構築し、エンジンダイナモで長時間走らせ、カスタマーチームがマシンをファイアーアップできるようにパワーユニットを供給し、2月14日のマシン発表でのトラックテストに向かうハードウェアを揃えるために多くの作業が行われている。「それにレースプールでは、アッセンブリーとともにそれらの大量のパーツがすでに作られており、すべてを地球の反対側に届けるというチャレンジがある。パフォーマンスを追求し、そこに信頼性をもたらし、膨大な量のハードウェアを地球の反対側に届けるという忙しい時期だ」実際、メルセデスのF1エンジンには他にもトラブルが起きていた。最終日にカスタマーチームのウィリアムズのニコラス・ラティフィにも問題が発生しており、エンジン交換を余儀なくされて走行時間を失っている。エンジンを交換したのはフェラーリとメルセデスだけではない。ホンダF1もアレクアンダー・アルボンのパワーユニットに問題が検出された2日目に“予防的”な交換を行っている。しかし、ホンダはチェック後にF1エンジンをすべてクリアにし、最終日の走行に合わせて再び搭載している。メルセデスとフェラーリのF1エンジンは、バルセロナでホンダよりも多くのラップを完了したが、1チーム平均ではホンダが428周、ルノーが402周、メルセデスが396周、フェラーリが365周と、ホンダが最も多くの走行距離を稼いでいる。F1チームは、シーズン全体で1台のマシンにつき使用できるエンジンは3基に制限されている。つまり、各パワーユニットは数千マイルをカバーする必要がある。エンジン別 周回数&走行距離順位メーカーエンジン周回数走行距離1フェラーリ06511895534.795 km2ホンダRA620H10945092.570 km3ルノーE-Tech 208553980.025 km4メルセデスM11 EQ Power+8033737.965 km
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