メルセデスは、注目株のミック・シューマッハを勧誘するよりも2020年にエステバン・オコンをF1グリッドに戻ることの方が先決だと語る。ミハエル・シューマッハを父に持ち、ヨーロッパF3でチャンピオンを獲得したミック・シューマッハには大きな注目が集まっているが、報道によると、メルセデスではなく、フェラーリのジュニアプログラムへの加入を選んだとされている。
ミック・シューマッハの決断は、両メーカーのジュニアプログラムの動向が影響したと考えられている。メルセデスは、育成ドライバーのジョージ・ラッセルがウィリアムズのシートを獲得したが、エステバン・オコンは2019年のシートを獲得できなかった。一方、フェラーリの育成ドライバーは、シャルル・ルクレールが1年間ザウバーで経験を積んだ後にフェラーリに昇格。もうひとりの育成ドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィはザウバーのシートを獲得している。エステバン・オコンは、フォースインディアで2シーズンを戦ってきたが、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスによってメルセデスへの昇格への道を阻止された。ボッタスは2018年シーズンを未勝利で終えたが、2019年のシートをキープした。また、パスカル・ウェーレインは、メルセデスでの将来性を見切って育成契約をカイソユしている。メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、ミハエル・シューマッハの息子と契約することは魅力的ではあるが、そこに新たな可能性を加えることはないだろうと認める。「彼はメルセデスのエンジンを搭載したクルマでF3タイトルを獲得した。だが、今のところ、彼には成長するための時間を与えなければならない」とトト・ヴォルフはコメント。「現在、我々のジュニアプログラムにはスペースがほとんどない。私のプライオリティは、2020年にエステバン・オコンに再びF1でシートを見つけることだ」