メルセデスは、2016年F1マシン『W07』でも優位性を維持するためにいくつか“興味深い”イノベーションを採用する可能性を明らかにした。すでに両方のチャンピオンシップを獲得しているメルセデスは、先週末のF1ブラジルGPのプラクティスで、新しいサスペンション設計やSダクト型のソリューションの一部となる可能性のある空力パーツなど、多くの新しいパーツを試している。
メルセデスは、フェラーリの追い上げをかわすために懸命にプッシュする必要があると考えており、2016年F1マシン『W07』にいくつか急進的なステップを実施することを検討している。メルセデスのモータースポーツ責任者トト・ヴォルフは、インテルラゴスの金曜テストがW07なかなりアグレッシブなデザインになる可能性を示しているかとの質問に「すでにかなり優れたパフォーマンスを発揮しているクルマの進化型を選ぶ場合、それはかなりの間違いを犯す可能性がある」とコメント。「なので、我々にはまだわからない。いくつか興味深いものが出ているし、風洞でテストされ、調査されている。それらの非常に興味深いエリアのひとつが、金曜日にクルマに搭載されたものだ」「それは進化と革新の間の永続的な評価だ。それをもう少し革新的にしていきたいかどうかはまだ明らかではない。だが、現在、チャンピオンシップを確保し、物事を検討できるのは良いことだ」F1ブラジルGPの週末では、Sダクトのコンセプトパーツがメディアの注目を引いたが、 Motorsport.com は、最大の変更は、新しいサスペンション設計だったと報じた。この実験は、マシンのノーズセクションのこぶで明らかになった。設計の詳細はわかっていないが、クルマの左右を相互に接続するハイドロリック・サスペンションの新しいカタチを開発しているとされている。メルセデスは、昨年に非合法化されたFRIC(Front and Rear Inter Connected)システムの草分けであり、それを働かせるための経験を持っている。また、メルセデスは、W07ではマシン下部により多くの空気を取り入れるためにシャシーの高さを増やすことを検討しているとされている。これには新しいサスペンション・レイアウトが必要であり、Sダクトが空力を助けるために設計の重要な一部になる可能性がある。関連:メルセデス、W07を正式発表