マクラーレンのエグザクティブディレクターを務めるザク・ブラウンは、フェルナンド・アロンソという“レースモンスター”を生み出してしまったと冗談交じりに語った。フェルナンド・アロンソは、F1のイベントがない1月にザク・ブラウンが所有するユナイテッド・オートスポーツからデイトナ24時間レースに参戦することが決定している。
フェルナンド・アロンソが、F1以外のレースに参戦するのは今年のインディ500に次いで2度目となる。マクラーレンは、フェルナンド・アロンソと結んだ2018年以降の契約でF1に支障が出ない限りは他のレースへのスポット参戦を許可しており、フェルナンド・アロンソは、モナコGP、インディ500、ル・マン24時間レースという世界3大レースでの“3冠”を達成するという生涯をかけての目標を追求できることになる。デイトナ24時間レース参戦が決定した経緯についてザク・ブラウンは「我々は軽く会話をしていたし、いつも異なるレースについて話をしている」とコメント。「フェルナンドと彼のマネージャーのルイス(ガルシア・アバト)と一緒にいるときに彼が『デイトナで走りたい』と言った。インディの後、私はそのようなものには慣れている! 私はルイスに向かって『彼は真剣に言っているのか?』と聞いた。彼は『もちろんだ』と答えたので、2度尋ねる必要はなかった」「我々はモンスターを生み出してしまった。レースモンスターだ!」フェルナンド・アロンソは、F1メキシコグランプリで“みんなが考えられる以上に大きなモータースポーツの計画”を立てていると語り、最終的な目標は最高のドライバーになることだと述べた。「僕は世界一のドライバーになりたい。そのためには、異なるシリーズで勝つ必要があるし、異なるクルマで競争しなければならない。F1の小さな世界から出なければならないこともある。モータースポーツはF1以上だ」フェルナンド・アロンソのデイナト24時間レースでのスポーツカーデビューは、今後のル・マン24時間レース出場への布石となると考えられているが、ザク・ブラウンはフェルナンド・アロンソが2018年にル・マン制覇を果たせるシートを確保できる可能性はまだないと語る。2018年のル・マン24時間レースは、F1カナダGPとF1フランスGPの間となる6月16~17日に開催される。「彼がル・マンに関心を持っており、インディに戻りたいと思っているのは明らかだ」とザク・ブラウンはコメント。「デイトナに出場するという決定には少し驚いたが、状況についてかなり考えてから決断を下すのがフェルナンドの仕事のやり方だ。彼が私が予想していたよりも多くのことを考えていたのは明らかであり、彼がやりたいと言ったときは、もはや決断していた」3冠達成という野望を秘めてはいるものの、フェルナンド・アロンソの2018年の最優先課題はF1だ。マクラーレンは、ルノーのエンジンを搭載する来季は表彰台に戻れると確信している。F1メキシコGPでフェルナンド・アロンソとホール・トゥ・ホイールのバトルを展開したルイス・ハミルトンは、強いクルマに乗るアロンソと戦うことを心待ちにしている。「マクラーレンは僕の心の特別な場所にいるし、来年は彼らにとってもっと良い一年になることを本当に願っている。彼らがもっと強力なエンジン、強力なマシンを得られることを願っている」とルイス・ハミルトンはコメント。「フェルナンドはタフだし、彼との戦いを楽しんできた。僕たちがもっと多くの戦いができることを願っている」
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