2025年F1ラスベガスGPのフリー走行1回目が現地11月20日(木)に行われ、シャルル・ルクレールが最速を記録し、フェラーリのドライバーはウィリアムズのアレクサンダー・アルボンとレッドブルの角田裕毅の前でセッションを終えた。ルクレールは1分34秒802を記録し、アルボンに0.166秒差をつけた。角田裕毅も3分の1秒以内に迫り、タイトルを争うランド・ノリスとオスカー・ピアストリがトップ付近に名を連ねることはなかった。
20人全員のドライバーがセッション開始10分以内にハイスピードかつローダウンフォースのサーキットに繰り出した。1時間のセッション序盤から、低い気温と汚れてはいるが乾いた路面がドライバーたちに課題を突きつけた。ルイス・ハミルトンとオリー・ベアマンの小さなスライドが序盤に目を引き、ノリスとピエール・ガスリーもやや大きな乱れを見せ、ターン7とターン12のランオフに一瞬飛び出した。ルクレールとマックス・フェルスタッペンが序盤からペースを引っ張り、フェラーリのドライバーが開始20分でピレリのミディアムタイヤを履いて1分35秒954を記録し、初めて1分36秒を切った。その直後、フェルスタッペンが2分の1秒未満の差でベンチマークを更新した。チームはセッション後半に向けてソフトタイヤへと作業の焦点を移し、トップ争いの中で最初に赤いサイドウォールタイヤを投入したハミルトンが1分35秒561をマークしたが、これはすぐにチームメイトのルクレールに上回られた。ドライバーたちは限界探索を続け、ピアストリとフェルナンド・アロンソもターン7と12でコース外へ膨らむ場面が続いた。全長3.85マイルのサーキットでは、時に走行位置の確保が難しくなる場面も見られた。フェルスタッペンはルクレールとのトップ争いを続け、4度のワールドチャンピオンは1分35秒109を記録し、フェラーリのドライバーが直前に刻んだラップを0.004秒だけ上回った。その後、残り15分で角田裕毅が一時トップに躍り出た。ターン9の立ち上がりで壁に軽く接触するアクシデントを生き延びたノリスは、その後ターン12で連続して深く突っ込み、ドライバーズ選手権リーダーは明らかにペースに苦しんでいた。ルクレールは1分35秒切りとなる1分34秒802を記録し、チェッカーフラッグ時点でトップに立った。アルボンはセッション終盤のターン12のハードブレーキングゾーンで大きくロックアップしつつも2番手で終えた。角田裕毅はフェルスタッペンを1割未満の差で抑え、ウィリアムズのカルロス・サインツがノリスとピアストリのマクラーレン勢より前のポジションを獲得し、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)がタイトル争いの2人の間に割って入った。12か月前のラスベガスの勝者であるジョージ・ラッセルは9番手、メルセデスのチームメイトであるキミ・アントネッリが10番手。ハミルトンは11番手で、ルクレールから0.7秒遅れだった。アルピーヌのガスリーはレーシングブルズのリアム・ローソン、そしてアストンマーティンのアロンソとランス・ストロールの前につけた。ハースのベアマンとエステバン・オコン、キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレト、そしてフランコ・コラピント(アルピーヌ)が中断なく進んだセッションの最後に並んだ。ドライバーとチームは、このあと行われる、より代表的なセッションとなるフリー走行2回目で再び走行に戻る予定だ。F1 ラスベガスGP フリー走行1回目 結果・ラップタイム1.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分34秒8022.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) - 1分34秒9683.角田裕毅(レッドブル) - 1分35秒0714.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分35秒1095.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分35秒1796.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分35秒2587.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分35秒2998.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) - 1分35秒4509.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分35秒53410.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分35秒53811.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) - 1分35秒56112.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) - 1分35秒58913.リアム・ローソン(レーシングブルズ) - 1分35秒70914.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) - 1分35秒74915.ランス・ストロール(アストンマーティン) - 1分35秒89416.オリバー・ベアマン(ハース) - 1分35秒99017.エステバン・オコン(ハース) - 1分36秒12318.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) - 1分36秒17019.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) - 1分36秒39820.フランコ・コラピント(アルピーヌ) - 1分36秒758■2025年F1ラスベガスGP FP1 トピック5選1.ルクレールがトップ、フェラーリが初日から速さを示すシャルル・ルクレールが1分34秒802でFP1最速。寒い路面、低グリップという難条件ながらフェラーリは一発・ロングの両面で好感触を見せた。2.角田裕毅が3番手、レッドブル勢が好発進角田裕毅がわずか0.269秒差の3番手につけ、来季シート未定の中で強烈なアピール。フェルスタッペンも序盤から上位に入り、レッドブルは総じて競争力を発揮した。3.マクラーレンが大苦戦:ノリスはウォール接触、ピアストリは周回中断ノリスはウォールを軽くヒットし、ピアストリもアタックを中断する場面が続出。低ダウンフォース+低温という“弱点”に再び苦しみ、6・7番手にとどまった。4.アルボン2番手、ウィリアムズが好相性のコースで上位争いアルボンが2番手、サインツJr.も上位につけるなど、ウィリアムズ勢が勢いを見せた。低温でのタイヤ発熱と直線の速さが噛み合い、週末サプライズ候補へ。5.ハジャーが終盤にP7へ浮上、レーシングブルズは手応えあり終盤のアタックでイスラック・ハジャーがP7を獲得し、メルセデス勢を一時圏外へ押し出す走りを披露。ルーキーながら安定感を見せ、レーシングブルズの仕上がりも悪くない。
全文を読む