FIAは、F1韓国GPでマーク・ウェバーのクルマが炎上した際に消防車両を入れるという要求はしたが、車両が1コーナーでF1カーより先にコースインすることは予想していなかったと認めた。1回目のセーフティカーのリスタート後、ターン3でエイドリアン・スーティルがスピンしてマーク・ウェバーのマシンの側面に後ろ向きで衝突。コース脇に止めたマーク・ウェバーのマシンから炎が燃え上がった。
レースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、レースリーダーのセバスチャン・ベッテルが現場に到着する前にセーフティカーを配備することはできないと理解したので、ターン3で待機している車両が使われると考え、セーフティカーメッセージが流れたら消防車両をトラックに入れるように現地主催者に指示したという。しかし、消防車両が出動したのはターン1。セーフティカーが入ってフィールドを減速させる前にレースリーダーのセバスチャン・ベッテルの前でコースに入った。セバスチャン・ベッテルは「セーフティカーだったかはあまり明白ではなかったけど、セーフティカーボードは光っていたし、減速した...もちろん、コース上に別のクルマがいたのは見えたよ」とコメント。「BMWのように見えた。ヒュンダイかキアのSUVだったと思う。ベルント・マイレンダーではなかったし、セーフティカーでもなかったね。見えていたよ」マーシャルは、マーク・ウェバーのマシンの消化に手間取っており、当局は異例なことではあるが、すぐに対応する必要があったと同意はしている。手順は、今後強化される必要はあるかもしれないが、マーシャルは競技規約で取り決められている通りにトラック上の車両の存在をドライバーに警告するホワイトフラッグを振っており、FIAは制裁を加える理由はないと考えている。レッドブルのチームボス、クリスチャン・ホーナーは「今回はたまたまタイミングに恵まれただけで、一歩違えば危険な状況に陥る可能性もあった」とコメント。「素晴らしいことではないが、コース上のドライバーが反応するための多くの時間がある部分だったことが幸いした」だが、クリスチャン・ホーナーは、消防車両が配備されて安心したとも述べた。「あれを見て安心したのは、おそらく私だけだっただろう。少なくともあの車には消火器が積んであったからね。かなり長い間燃えているように見えた」「マークはマシンから無傷で降りていた。それが重要だった。自分のマシンが激しく燃えているのに、消火器が到着するまでにものすごく時間かかっているように見えたことは、本当にフラストレーションを感じた」だが、マーク・ウェバーのマシンの消火に使用された消火器は、F1で主流の二酸化炭素消火器ではなく、エンジンギアボックスにダメージを与える粉末消火器だった。