小林可夢偉が、クラス3位表彰台を獲得したWEC第2戦スパのレース週末を振り返った。“スパ・ウェザー”と呼ばれる予想できない天候が特徴のスパ・フランコルシャンだが、レース週末は快晴のなかで行われた。「なんとスパ・フランコルシャンはレースの週末を通して一度も雨が降らず、レースの土曜日は快晴でした」と小林可夢偉は振り返る。
「サーキットに来た時は金曜日と土曜日は雨の予報だったんですけど、やはりスパの天気は予想できないですね」「今回は金曜日に朝と午後にフリー走行を行った後、夕方に予選。そして土曜日の朝にウオームアップ、そして午後2時過ぎから決勝レースと、2日間に凝縮されたスケジュールでした」今回、2013年モデルのタイヤが投入されたが、フリー走行の感触から、小林可夢偉の71号車は2012年タイヤを選択した。「シルバーストンからクルマは特に変わっているところはなかったですが、初めて2013年モデルのタイヤが投入されました。ただフリー走行で履いたところ、決勝レースに向けてあまりいい手応えではなかったので、僕たち71号車はあえて2012年のタイヤをチョイスしたんですが、結局このタイヤの選択が明暗を分けてしまいました」「同じチームの51号車は決勝レースですべてのスティントで13年モデルのタイヤを履いていたのですが、結果的にレース中のペースを見ると向こうのタイヤが正解だったのかなと思います」「1回目のスティントではコースインしたらいきなりセーフティカーランで、タイヤが冷えてしまいまったく戻ってきませんでした。2回目に乗ったときは、まあなんとかマシになったかなという程度であまり状況は改善されず、3回目のチェッカーまで走るスティントで13年タイヤに変えてみたらかなりいいペースで走ることができ、チェッカーの1周前に2番手のクルマを抜けそうでしたが、間に1台入ってしまい逆転することが出来ませんした」「この週末はGTでのレース経験の差を勉強することができたと思います。うまくははまっている状態では、シルバーストンのように遜色ないペースで走ることができますが、今回のレースのようにきちんとはまってないときに、いかにリカバリーするかといった点ではまだまだ試行錯誤しています。それでもきちんと表彰台に乗ることができたので、チャンピオンに向けてこの成績を維持していきたいと思います」「次のル・マンはこれまた初めての24時間レースになります。いつもの4倍の長丁場で、さらに同じカテゴリーで走るライバルとなる車種が増えますが、獲得ポイントもいつもの2倍なので、選手権上非常に大切なレースです。しっかりと戦いたいと思いますので、みなさま引き続き応援のほどよろしくお願いいたします」