3月24日(日)、米国テキサス州サーキット・オブ・ジ・アメリカでNASCARカップシリーズ第6戦の決勝レースが行われ、23XIレーシングから参戦したTOYOTA GAZOO Racingのドライバー兼WECチーム代表である小林可夢偉は30位でフチェッカーを受けた。その後、レース後の車検で、車体の最低重量を違反した1台の車両が失格となり、小林可夢偉の正式レース順位は29位に繰り上がった。
この日は朝から空を雲が覆い、時折肌寒い風が吹いていたサーキット・オブ・ジ・アメリカだったが、決勝レースに向けてだんだんと日差しが強くなり、気温が20度を超えるまで上昇した午後14時30分に総距離231.88マイル(約373km)、周回数68周のレースがスタートした。25番グリッドからスタートした小林可夢偉は一番混乱が起きやすいスタート直後の1コーナーをきれいにクリア。そこからじわじわと前車との距離を詰めていき、4周目にはメインストレートをサイド・バイ・サイドで駆け抜けるなど、周りのクルマと比較しても悪くないレースペースで周回を重ねた。20番手を走行していた12周目にタイヤ交換と給油のため1回目のピットイン。その際ポジションを30番手まで落としたが、25周目には18番手までポジションを挽回した。しかし26周目に追突されスピン。37番手まで大きくポジションを落としただけでなく、追突したクルマがスピン中の小林可夢偉の車体前部にもヒットし、フロンタバンパーにダメージを負うことに。そのダメージを32周目にピットインして修復すると、トップを争うクルマと遜色ないペースを披露しながら51周目には14番手までポジションアップを果たした。52周目にこの日最後のピットインした直後、その翌周に今度は周回遅れのクルマに追突されスピンし33番手まで順位を落としてしまいた。それでも小林可夢偉は諦めず、セクターの自己ベストや全体ベストなどを更新しながらチェッカーを目指し、68周目、30位でチェッカーを受けた。(前述のとおり、最終的なレース順位は29位に繰り上がってる)小林可夢偉「今週末の皆さんからの温かいご声援ありがとうございました。レース中のペースは非常に良かったのですが、レース中に2回も後ろから当てられてしまう、不運な展開になってしまいました。レースを終えた順位だけみると、とても厳しい結果にみえますが、レースの内容としては、昨年のインディよりもいい走りができていましたし、最終的にはレース中のトップテン以内のレースペースを維持して走ることもできました。自分自身このクルマについてかなり理解することができたと思っています。予選でもっと前のポジションで終えることができれば、かなりいいレースができるのではないかと思っています。個人的にはリベンジしたいです。今回が2回目の挑戦でしたが、このNASCARというカテゴリー、本当に楽しかったです。前回に引き続き、僕のNASCAR参戦を通じて、若いドライバーたちにこのレースが持つ魅力や挑戦する意義が伝わっていると嬉しいなと思います。この機会を作ってくださったモリゾウさんをはじめTGR、米国トヨタ、そしてモービル1の皆様に感謝いたします。そしてなによりも応援してくださったファンの皆様、本当にありがとうございました」
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