小林可夢偉が、F1韓国GPの週末を振り返った。ザウバーは、前戦F1日本GPで大幅なアップデートを導入。小林可夢偉は、パフォーマンス改善にある程度の手応えを感じて韓国に入った。「ここにきて全体的にクルマのペースが、また良くなってきているんですけど、いまいちレースがうまくいってない。とにかく自分の力を100%出し切れれば大丈夫だと思うので、そこに集中してやりたいと思っていました」
金曜日の韓国は雨。ドライで走行できないことで、ザウバーに限らず、全チームが課題を残して土曜日を迎えた。「金曜日は午前と午後のフリー走行が両方ともウエットでした。ただ、土曜日、日曜日は天気が良くなるという予報だったので、実際に走ったデータはあまり役に立たないということで、チェックという面では雨のことを少しやっただけです。ただ、その分土曜朝のフリー走行が忙しくなるので、いろんな状況ですぐに対応できるように準備をしていました」迎えた土曜日、小林可夢偉はQ2で敗退して17番手で予選を終える。「でもやっぱり1時間という短い時間だけだと、完璧には仕上げられなかった。グリップも少なくて厳しいなと感じていたんですが、思っていたよりもタイム差が小さくて、うまくいけばQ3進出を争えるかなとも思ってました。でも、蓋を開けてみると他のチームが、僕たち以上にタイムを上げてきた。今回はまったく歯が立たなない予選でした」決勝で小林可夢偉はプライム(ソフトタイヤ)でのスタートを選択した。「決勝に向けては日本GPほどのパフォーマンスがないけれども、ともかく落ち着いて最後まで戦略を外さないようにレースを組み立てるように、気持ちを切り替えてました。プライムのソフトタイヤでスタートして、そのあと早めにオプションのスーパーソフトタイヤに履き替えて攻めていく戦略でした」「ただ、スタート前から曇りだして路面温度が下がって、思っていた以上にオプションがもったりして、ちょっと中途半端になってしまった。さらにまたセーフティーカーも悪いタイミングで入ってしまって、履き替えたオプションタイヤのアドバンテージを失ってしまった。リヤウイングの翼端板にダメージを負って、かなりクルマのバランスがおかしかったし、フロントウイングを踏まれて、予定以上に早くピットインしなければならなかったりと、ついてなかったこともあります」「運が悪いときに悪いことが起きたと捉えるしかないですけど、今回はどうもがいてもポイントまではいけなかった。トロロッソが速くて、フォースインディアでさえ1台がポイントを獲れていないですから。一番の課題はペース不足。これはチーム一丸となって取り組まなければなりません」「とにかく残り3戦、コンスタントに入賞できれば、来年に向けた自信にもつながるので最後まであきらめずに戦います」