2021年のF1日本GPの中止が決定したことで、残り日本国内での国際的なモータースポーツイベントは11月のラリー・ジャパンのみとなった。F1は8月18日(水)、10月10日に三重県・鈴鹿サーキットで開催を予定していたF1日本GPの開催中止を発表。渡航者に対する14日間の隔離期間が最大のネックとなった。
翌日には11月5日(金)~7日(日)に開催予定だった鈴鹿8耐久(2021 FIM世界耐久選手権 “コカ・コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会)についても、2年連続で開催中止が決定。すでに富士スピードウェイでのWEC富士6時間レース(9月24日)、もてぎでのMotoGPの日本GP(10月3日)は中止が決定している。日本では東京オリンピックが終了し、来週からは東京パラリンピックが控えている。だが、緊急事態宣言は9月12日まで延期され、まん延防止等重点措置を含めて対象地域を拡大。それでも、今週の新型コロナウイルスの感染者は過去最大数を更新し続けている。ラリー・ジャパンは昨年WRC復帰を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となった。再び中止となった場合、ホームグラウンドで成功したシーズンを終えることを望んでいるチャンピオンシップリーダーのトヨタにとって大きな打撃となるだろう。ラリー・ジャパンは2021年11月11日〜14日とまだ3ヶ月ほど先の話であるため新型コロナウイリスの状況がどうなっているかはまだ分からない。ま、たF1とは異なり、前戦から3週間のインターバルがあるため、隔離期間の問題はクリアできるだろう。(4週間のインターバルがあった富士6時間は中止となったが)だが、ある意味で閉鎖的なサーキットとは異なり、市街地というラリーの特性には様々な意見が出てくることだろう。ラリー・ジャパンは、愛知県と岐阜県の8市町の山間部を含めた公道がコースに予定されている。また、ホンダがF1ラストイヤーにホームレース開催を断念せざるを得なかったことから、トヨタのホームレースを日本政府が許可した場合、「五輪は良くて四輪は駄目なのか」という意見と同じように、「トヨタは良くてホンダは駄目なのか」という論調も出てくるかもしれない。昨年は8月のちょうどこの時期に開催中止を発表したラリー・ジャパン。だが、今のところ、ラリー・ジャパンの開催可否については驚くほど静かな状況となっている。だが、一部海外メディアでは、中止になった場合、2020年にラリー・ジャパンの空白を埋めたラリー・モンツァが、理論的にはWRCにとって再び選択肢となる可能性があると報じている。